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第二話 神の双子、そしてその両親。 ページ3

キィ…
アベラール邸の玄関の扉に手を掛け、そのまま前のめりに力を加える。

やたらと僕に嫌がらせをしてくる、あの双子が出迎えてきた。
「さあ、ガット。荷物は私に預けてくれていいわ」
双子の女の方ーーーグレーテルがそう声を掛けてきた。
明らかにガットにだけ向けられた言葉だったが、僕は無視してグレーテルに荷物を預けようとする。そこに、男の方ーーーヘンゼルが難癖を付けてきた。
「カスパルは自分で持ってろよ。男だろ。」
お前にはガットが女に見えるのか?

そう反発しようと思ったが、やめた。
この双子が僕に嫌がらせをしてくるのは、初対面の頃からだった。今更何を言ってもどうにもならないだろう。

そもそもこの双子は何故僕にこんな仕打ちをするのだろう。一度、サンタクロースに尋ねたことがある。
「貴方の顔が、あの子達の父親にとても似ているからよ。だからあの子達は貴方のことが嫌いなのね」
そう返ってきた。確かにあの双子の特殊な事情ーーー母と父に裏切られ殺されかけたという話は聞いている。だが、だからと言って、その『双子の両親』と全く関係ない僕に、とよかくするのはおかしいだろう。
ーーーーこの時の僕は、勘違いをしていた。『双子の両親と全く関係がない僕?』
それは違う。
僕も『アダム』と大きく関わっていることに、僕は愚かにも気づけなかったーーーー

第三話 ペールノエルの会合→←第一話 ディーラーと、悪魔の血。



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雪兎(作者) - お久しぶりですー 私も勉強あってなかなか来れませんが頑張ります!お互いに受験など、頑張りましょう! (2015年7月7日 14時) (レス) id: d1230db64e (このIDを非表示/違反報告)
祀桜 - お久しぶりです。私もテストやら三者懇談やらで、かれこれ一か月ぶりに来ました。これからも更新頑張ってください! (2015年7月3日 17時) (レス) id: e3d128c88a (このIDを非表示/違反報告)
雪兎(作者) - 『文章を上手く書く方法』で検索したら、いいページが出てきました。これを参考に精進していきたいと思います! (2015年7月2日 21時) (レス) id: d1230db64e (このIDを非表示/違反報告)
雪兎(作者) - それにしても、自分の表現力のなさに辟易としてしまいます…どうすれば上手く書けるでしょうか? (2015年6月26日 21時) (レス) id: d1230db64e (このIDを非表示/違反報告)
雪兎(作者) - おお、お気に入りにしていただいた方が三人も…嬉しい限りです! (2015年6月26日 21時) (レス) id: d1230db64e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:雪兎 | 作成日時:2014年12月26日 17時

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