【実況者】その夢は醒めないままで【ky】 (ページ5)

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episode3. ページ5

「店長……？」

声をかけると、その人は振り向いた。それはもちろん、大好きだった店長その人で。

「わっ、Aちゃん！仕事終わり？」

私に気づいた店長は、爽やかに笑って話しかけてくれた。

「そうなんです！久しぶりに飲もうかなと思って来たんですけど……」

「そうなんだ、今日はなんか良く会うねぇ」

「ほんとですね！」

そこまで盛りあがって思い出した。店長の隣には、連れと思われる人がいた事に。

「あっ、すいません。お友達と御一緒でしたね。私向こうのテーブル行くので、お邪魔しました」

私がそう言うと、店長も引き止めてごめんね、と言ってくれた。

いやいや、呼び止めたのは私なんだよねぇ。

そう思いながらも、ぺこりとお辞儀をして、なるべく遠くの席に座ることにした。

近くに座ってたら気にするかもしれないし、酔っ払った私は最悪らしい(あかね談)から、それは見られたくない。

席に座ってから、私はあることに気がついた。それは、店長の連れのことだ。

もしかしてもしかしなくても、あれはTOP4だったのでは！？

後ろ姿しか見てないし、みんな頑なに振り向かなかったから確信はない。

けど、もう死ぬほど見てきた動画の中で、確実に一致する2人のアイドル。

キヨと、レトルト。

気づいた時にはもう遅い。私は3杯目のビールを飲み干し、店長達はもうお会計を済ませて店の外にいた。

ああ、もっと早く気づいてたら、ちょっとでもお近づきになれたかもしれないのに。

そうテーブルで項垂れた私のもとに、4杯目とイカの一夜干しが届いた。

--------♪

お正月休みを勝手に頂いてました。
今日からまた続きを書けたらいいなぁと、亀更新常習犯は思っております。