龍さんの彼女さんは…

貴「一話です〜！夕さんよろしくお願いしますね〜」 ページ2

夕士side
一「この子達、二〇四号室の久賀秋音ちゃんと二〇三号室の美山Aちゃん

で、この男の子？が二〇二号室に住む事になった稲葉夕士君」

詩人が紹介してくれたのは女の子2人だった

久賀秋音さんははっきりとした健康そうな顔立ちをしている

きっと頭がよくて明るい性格なんだろう

久「こんにちは。お部屋、Aさんと掃除しといたよ。これからよろしくね！」

まさか、見ず知らずの女の子が部屋の掃除をしてくれたなんて、想像もしなかった親切！

「は、はぁ。どうも」

貴「こんにちは〜秋ちゃんと掃除しときました！よろしくお願いしますね〜

あ、後、夕さんって呼んでいいですか？」

敬語系の人なのか？

「あ、呼び方は好きな様に呼んでくれたら…。掃除、ありがとうございました」

貴「いえいえ〜お礼は秋ちゃんに言ってあげてくださいね〜！」

「はい」

あ、まぁ、引っ越しをすると言っても布団と机と本を運んでしまえば終わりだった

伯父さんは帰れるらしく、俺は伯父さんの車が遠ざかるのをじっと見送り、呟くように言った

「お世話になりました。ありがとうございました…」

秋音ちゃんとAさんはこまごまとしたものの片付けも手伝ってくれた

秋音ちゃんと話しているといつの間にか、二つの位牌が並べられていたらしい

秋「そうかぁ。ご両親がいないっていうのは寂しいね」

「でも、寂しいのにはもう慣れたから」

俺は苦笑いをした

貴「あんまり急いで大人にならなくてもいいんですよ」(ﾆｺｯ

Aさんのどこか寂しげで温かい笑顔にハッとさせられた

その後、アパートの本当の名前を知ったり、るり子さんと言う人が賄いさんということを知った

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