どっちも浮気性 (ページ25)

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Secret25（番外編）ページ25

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なんでもない日の夜、疲れたらソファーに横になる。

大きな彼の体に身を預けて寝ていると
まるで見えない何かに身体ごと守られているようになり、

心の底から安心できた。

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『テヒョン、愛してる』

「ふふっ..俺もだよ」

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彼の身体にもテレピンの匂いは染み付いていた.

この先もずっと、この匂いに包まれていたいなって

そんな想いが穏やかな優しさに帯びて

夢の中にきえていった。

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私は彼の趣味のある羨ましさと、

ほんの少しだけ妬ましさも感じてしまっていた。

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10年前の私はテレピン油という言葉を、
忘れてしまう日が来るなんて思いもしなかった。

愛おしくて優しくて、ちょっと切ない記憶は

思いもよらない瞬間によぎり、

胸の奥に小さな罪悪感と幸福感を芽生えさせた。

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「ママ～！！」

娘の声でハッと我に返った。

天使のような娘の笑顔を見て
不意に涙が出そうになる。

過去の愛おしい記憶を忘れていたのは、

その記憶を忘れたかったからじゃない。

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『サラン、ジョングクが寂しがるからそろそろ帰ろうかっ笑』

「うん！！パパ寂しがり屋さんだもんね～」

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今はもっと愛おしい存在がいるから。

幸せだから。

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少し貴方のことを思い出してしまったことは、

ジョングクには、秘密にしておこう。笑

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Fin.