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総士は物心ついたときには両親はおらずの幼稚園までは田舎町で暮らす祖父母の家、小学校入学時には年の離れた兄夫婦に引き取られ都心で暮らしていた。
我儘放題しても笑って許してくれたりやりすぎた時にはきちんと叱ってくれる二人には心を許しており良好な関係だった。ちなみに兄の妻は身籠っており近いうち生まれる子供のことを「俺に兄弟ができるみたいだね」と一緒に暮らせること楽しみにしていた。
しかし彼等と幸せな時間を過ごせたのはそう長くもなかった。
中学校入学前の時の事だった。その日はたまたま兄の仕事が休みが取れたとのことで二人で出掛けることになった。娯楽施設で遊んだり買い物をしたり思い切り休みを満喫した日だった。
帰り際に留守番をしていた兄の妻へのサプライズのプレゼントを買って二人でどんな反応するか楽しみだと家の前まで帰ってきた時のことだった。
なにやら家の周りが何やら騒がしい、警察や救急隊員と思われる人たちが慌ただしく動き回っていた。
何があったのだろうと野次馬たちに混ざって騒ぎの発端となっている場所を覗きに行くと先には血の海が広がっていた。その中に人の腕が落ちておりその人の左手の薬指にはきらりと光る指輪がはめられていた。
あれってもしかして…ちらりと横にいる兄に目線を向けると直ぐにその腕の持ち主だった人物がわかったようで顔を真っ青にさせておぼつかない足取りでその左腕しかない場所へと向かった。
そう、あの遺体の一部は兄の妻だったのだ。
襲ってきた堕は既に倒されたらしく後処理の方も倒すことができる組織に任せることになったが、あれからは警察や色んな人が訪ねてきて休める日なんてなかった。
子供たちの証言で兄の妻は家で過ごしていたが外から堕に襲われそうになっている子供の悲鳴や叫び声が聞こえ飛び出した。堕に襲われそうになっていた子供たちを逃がしその代わりに自分が喰われたという。勇敢な彼女らしい最期だった。
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さわぎり(プロフ) - トオンキゴさん» お誘いありがとうございます!是非お願い致します、ボードにお邪魔させていただきますね🙏 (2022年2月21日 21時) (レス) id: fb02a6a003 (このIDを非表示/違反報告)
トオンキゴ(プロフ) - 突然失礼致します。同企画に参加しているトオンキゴと申します!うちの三人のいずれかとさわぎり様のお子様とで関係を組んで頂きたくコメントさせて頂きました...!ご検討のほどよろしくお願いします! (2022年2月21日 4時) (レス) id: 48fe307681 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さわぎり | 作成日時:2022年2月5日 18時