【イナズマイレブン】紺碧のイノセンス VII (ページ26)

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26話ページ26

「少年たちの祭典…。世界最強のサッカーチームはどこなのか、それを決める夢の大会…フットボールフロンティアインターナショナル!」

各々が課題を見つけ特訓をしていると時間は瞬く間に流れた。そしてついに、フットボールフロンティアインターナショナルアジア地区予選が始まったのだ。

「それぞれの国の威信を懸けた、熱く燃える試合…。素晴らしいプレーを期待します!」

超満員のフットボールフロンティアスタジアムで、自身の前に整列する八か国の選手たちを真っ直ぐと見つめて開会宣言を行う財前。最後にそう締めくくり降壇すると、スタジアムは再び大きな喝采に包まれた。

「スターティングイレブンを発表する」

開会式が終わればすぐにイナズマジャパン対ビッグウェイブスの開幕戦が始まる。予選は負ければそこで終わり。この試合も、必ず勝たなければならない。

「フォワード、豪炎寺、吹雪、基山。ミッドフィルダー、鬼道、水城、緑川。ディフェンダー、壁山、綱海、風丸、木暮」

次々と呼ばれていく名前。呼ばれた者は呼ばれたことに心の中で喜ぶと同時に、背負う責任の重さに表情を強ばらせた。

「そしてゴールキーパー兼ゲームキャプテンは、円堂」

「はい!」

一部例外はいるものの、呼ばれなかった者は呼ばれた者に声援を送り背中を押す。イナズマジャパン、ビッグウェイブスの選ばれた11人がフィールドへ駆けていった。

「一青!」

『?どうしたの?綱海君』

自分のポジションにつき足首を回していると、綱海に後ろから肩を叩きながら名前を呼ばれた水城。振り返ると、綱海はにっと歯を見せて笑った。

「お前も、水は自分のもんだって証明しろよ!!」

『うん?どこの独裁者??』

あまりにも良い笑顔で言うものだから水城は一瞬呆気に取られた。綱海は付け足すように言葉を続ける。

「海も水だろ?だから俺が海は俺のもんだって証明するように、お前も水は自分のもんだって証明しようぜ!!」

『確かに必殺技は全部水だけども…』

いつから自分は水を統べる人になったんだ??水城は首を傾げ真面目に考えそうになるが、綱海の性格的に難しいことは考えなくてもよさそうだ。試合に勝てば万事解決である。

「頑張ろーぜ!!」

水城の髪を両手でぐしゃぐしゃと掻き乱してから自分のポジションに戻っていったので、水城も髪を軽く直して前を見据える。

「キックオフ!試合開始です!!」

日本の誇りを懸けた、世界への挑戦が始まった。