【イナズマイレブン】紺碧のイノセンス IV (ページ30)

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175話ページ30

「攻めるんだ、奴らにシュートチャンスを与えるな!!」

「「「「おおっ!!」」」」

鬼道がドリブルで上がっていくアフロディを見ながら仲間に声を飛ばし、それに返す雷門イレブン。点を取られてしまったことでむしろ士気が上がった彼らは果敢に攻め込んでいく。

「アフロディこっちだ!!」

「鬼道君!」

「いくぞ、一青!一之瀬!!」

アフロディを呼びボールを受け取った鬼道。次に水城と一之瀬を呼び「今打たなくていつ打つんだ!!」と続ける。その意味を理解した水城と一之瀬は顔を見合わせ頷き、同時に上がっていった。

「「『トリニティブーストォ!!!』」」

「アイスブロック!っ!?ぐああっ!!」

鬼道、一之瀬、水城と徐々に高くボールが上がっていく。水城がオーバーヘッドキックで打ち落とし、そして鬼道が蹴り込んだシュート。それは紛れもなく彼らが沖縄で練習していた連携技。3人分の力が込められたそのシュートは、ベルガのアイスブロックを破りゴールに突き刺さった。

「ゴ────ル!!鬼道、水城、一之瀬の新必殺技トリニティブーストがゴールに突き刺さったあ──っ!!」

ハイタッチし合う喜色満面の鬼道、水城、一之瀬。その後ろで「こんなことが…!」とガゼルが拳を握り締めていた。

「いけ!!我々には勝利以外許されない!!」

試合再開。刻一刻と迫ってくるタイムアップは確実にガゼルを焦らせていた。切羽詰まる表情で指示を飛ばすガゼル。

「もう1点…先にゴールを決めれば必ず勝てる!!」

「ならば…!」

シュートは打たせまいと豪炎寺、アフロディ、そして水城へのボールは悉(ことごと)くカットされてしまう。ゴールからそれを見ていた円堂はそう呟き、鬼道と顔を見合わせて頷いた。

「一之瀬!」

「土門!円堂!!」

「「おう!!」」

鬼道がリオーネからボールを奪い一之瀬へ。一之瀬に呼ばれ、返事をするとゴールから離れ上がっていった円堂を見て綱海が「おいっゴールはどうするんだよ!?」と焦った声を上げた。

「フローズンスティール!!」

だがしかし、一之瀬がクララに必殺技を仕掛けられボールを奪われる。まさかゴッカ以外にもあの技を覚えているとは思うまい。そしてガゼルへボールが送られてしまう。円堂が上がってしまった今、ゴールはがら空きだった。