【イナズマイレブン】紺碧のイノセンス IV (ページ25)

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170話ページ25

「何…!?」

今、自分たちと共にと言ったか。それはつまり自分たちの邪魔をするのではなく、自分たちの仲間になりダイヤモンドダストを倒すということか。困惑する雷門イレブン。だが瞳子が試す価値はあると許可を出したことで、アフロディは雷門のユニフォームを着てフィールドに立つこととなった。

「なんと、あの世宇子中のアフロディが雷門イレブンに加わったー!これは予想もしなかった展開だ!!」

足を負傷したリカと交代したアフロディ。角馬も驚いている。誰が予想できただろうか。かつての最強の敵で、そして唯一円堂を本気で怒らせた彼が雷門イレブンに加わることなど。まだアフロディを信じることができない雷門イレブン。特にフットボールフロンティアに出場したメンバーは、やはり探るような目を向けていた。

「世宇子中の敗北者か。人間に敗れた神に何ができる…」

ガゼルがアフロディを見て言い捨てた。ベンチでも治療を施されるリカが「ええんか?あいつに任せて」と言う。「大丈夫よ、円堂君が認めたんだもの」そう秋が返した。

「僕は、君たちの力になるためにやってきた」

円堂の脳内で再生されるのは先程のアフロディとのやり取り。エイリア学園と戦う雷門に湧き上がる闘志が抑えられなくなったと、自分を雷門の一員に加えてほしいと言うアフロディ。

しかしアフロディの周りに集まるフットボールフロンティアに出場したメンバーは当然動揺し、そして反対する。あのときのことを忘れたわけではない。神のアクアを使い強くなり、そして雷門を苦しめたあのときのことを。

「僕は君たちに敗れて学んだんだ…再び立ち上がることの大切さを…!人は、倒れるたびに強くなれる…!」

もう神のアクアには絶対に頼らないと、円堂の目を真っ直ぐと見つめ言う。その目にはあのときのような揺らぎも敵意も、そして濁りもなかった。

「本気なんだな?」と円堂が訊くと「ああ」とすぐに返ってくる。円堂は口角を上げ「…分かった、その目に嘘はない!」と手を差し出した。それを固く握り、礼を言い嬉しそうに微笑んだアフロディ。

「頼むぞ、アフロディ!!」

ゴールから声を飛ばす円堂に、アフロディは頷いた。あのときのことを忘れたわけではない。だが、信じてみようと思ったのだ。