【イナズマイレブン】紺碧のイノセンス III (ページ43)

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140話ページ43

「くそお!なんでひっくり返るんだよ…!」

「なんでって、言っただろー。パドルは泳ぎのクロールと違うんだ!胸をぐっと上げて、ボードがグラグラしねえよう漕ぐんだよ」

「…よーし、今度こそ!」

昼ご飯代わりのバーベキューも終え、円堂と綱海は早速サーフィンを始めていた。しかしなかなか上手くいかず円堂は何度もボードから落ち、すでに全身ずぶ濡れである。これは乾いたら海水でカピカピになるだろう。

『キャプテーン、綱海くーん!ここにドリンク置いとくよー!』

「ああ、ありがとう一青ー!」

「ありがとなー!」

『どういたしましてー!』

予め綱海が立てておいたビーチパラソルの下に小さなレジャーシートを敷き、そこにドリンクや諸々の入ったクーラーボックスを置く。今日はグラウンドに来ないでずっと海にいるであろう円堂たちへの配慮である。頑張ってねーと言って大海原中に戻っていった。

途中、木陰にいた少年と目が合った気がしたので微笑んだのだが、少年は逃げるように早足で去っていく。一人首を傾げた水城だった。

「やはり、明確なイメージがないとやりにくいな…」

『連携技ってこんなに難しいんだねえ』

大海原中のグラウンド。各々が特訓している中で鬼道と、先程浜辺から戻ってきた水城は座り込んで唸っていた。「一青、俺たちで連携技をやってみないか」『連携技なんて初めてだ!いいよ、やろう!』と、わりと軽いノリで連携技をすると決めた鬼道と水城。攻撃の幅を広げるという考えで鬼道が提案したのだ。

「進捗はどう?見た感じ微妙そうだけど…」

「一之瀬か」

『必殺技のイメージが浮かばないの』

そこに一之瀬がやってきた。グラウンドの端で頭を突き合わせうんうん唸る2人が気になったのだ。リカから逃げてきたのもある。「なるほど、イメージか…。あっ」一緒になって考えてくれる一之瀬。何か閃いた様子を見せた直後、衝撃の言葉を口にした。

「俺もその連携技の仲間に入れてよ!」

鬼道と水城が呆気に取られ、聞き耳を立てていたリカは絶叫した。塔子に羽交い締めされながら「ダーリン、ウチとはバタフライドリームせんかったのに一青とは必殺技打つんっ!?」と言うリカは、鬼道もいることは完全に頭から抜けている。