【イナズマイレブン】紺碧のイノセンス II (ページ46)

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93話ページ46

「ゴ─────ル!!ジェネシスこれで15点目だあ──っ!!」

「もう終わりなの?円堂君。君の実力は、こんなものじゃないはずだよ」

今度こそ、と繰り出したマジン･ザ･ハンドはボールに触れた瞬間に壊れてしまう。ついに倒れてしまった円堂にグランがそう言った。

「まだ、試合は終わっちゃいない…。諦めなければ必ず反撃のチャンスはくるっ…。だからそれまで、このゴールは…俺が守る!!」

息も絶え絶えに立ち上がりながら言う円堂に、グランは口角を上げた。

「まずは1点!なんとしても奴らから奪うんだ!」

「「「「おお!!」」」」

鬼道の鼓舞に返事をする雷門イレブン。その中に風丸はおらず、ただ立ち尽くしていた。

「アーク!」

『ふっ!』

「ナイスだ一青!!」

試合再開。またもや即座にボールを奪われたものの、コーマからアークへ渡されるタイミングで水城が取り返した。そして前線の吹雪へパスが繋がり、全員が声援を送る。するとゴール前で立ち止まってしまい、ゾーハンのスライディングでボールは外に出ていった。せっかくゴール前まで行ったのに、と雷門陣が肩を落とすのは無理もない。

『吹雪君!』

「よおし、今度こそ俺が!

やめろ…!エターナルブリザード…うおおおおおお!!!」

水城から吹雪へのパス。やけくそとも言えるそのシュートは、ネロに必要もないと思われたのか必殺技も発動させず止められてしまった。

『…本当に大丈夫?』

「ごめんね、ちょっとタイミングが合わなくて…」

「気にするな吹雪ーっ!次は決めていこうぜ!!」

ゴールから励ます円堂に、吹雪が眉を八の字にした。そこからジェネシスはさらにスピードを上げ、ついに点差は20点にまで及んだ。点差以上に圧倒的な実力差に絶望した風丸は、戦意など、もうとっくの前に消え失せていた。

「好きだよ円堂君、君のその目…!流星ブレード!!」

グランにボールが渡り円堂が身構えた。次こそは止める、と意思の強い目にグランが告げ、この試合初めての必殺シュートを打つ。

「うおおあああっ!!!」

「吹雪!?」

しかし、それは円堂に届く前に吹雪が半狂乱で顔面で受け止めた。シュートコースは外れゴールには入らなかったものの、見たことがないくらい強烈なシュートを顔に受けた吹雪は意識を手放した。雷門イレブンと、観戦していた陽花戸イレブンまでもが慌てて走り寄っていく。

「勝てない…実力が違いすぎるよ…」

心が粉々に砕け散った音がした。