84話 ページ36
「吹雪君、貴方はフォワードに入って。今日は吹雪君と水城さんのツートップでいくわよ」
「、はい」
『分かりました』
試合開始。水城がボールを渡し吹雪が上がっていく。しかしどうしたのだろう、戸田にあっさりとボールを奪われ攻め込まれてしまう。
『珍しいね吹雪君、大丈夫?』
「う、うん…」
ボールを奪っていった戸田の背中を見つめる吹雪に、
「鬼道さん!」
「風丸!」
「任せとけ!」
そうしている間に壁山がザ･ウォールで黒田からボールを奪って鬼道に回し、風丸に繋ぎそしてリカへ。ボールを奪いにきた筑紫を見てときめくが「せやけどダーリンの方がしゅっとしてるわ」と突然惚気てから一之瀬にパスをした。
「スパイラルショット!」
「ゴッドハンド!!」
一之瀬の打ったスパイラルショットは立向居のゴッドハンドに止められてしまう。実況の角馬がめちゃくちゃ驚いている。「やはりスパイラルショットではゴッドハンドを打ち砕けないか…」と呟く鬼道。なかなかに辛辣だ。
「松林!」
立向居から遠投で黒田へボールが渡る。塔子と壁山がスライディングを仕掛けるもジャンプで避けられ、そのまま松林へ。
「レインボーループ!!」
松林のシュート。ボールが通過した部分は色とりどりの花が咲き蝶の舞う花畑になる。とても環境に優しそうな必殺技だ。しかしやはり必殺技、綺麗でも強烈なのは確かである。
「よーし、やってみるぜじいちゃん!正義の鉄拳!!」
「あれは!」
「パッと開かず!ギュッと握って…!」
「正義の鉄拳…!」
「ダン、ギューン…」
右手に光が集まると「ドカーン!!」と叫び水城が教えた正拳突きをする。拳が勢いよく出てきたものの、それはしばらくすると霧散してしまった。だが突き出した拳に運良くボールが当たり危機一髪、ゴールポストに当たって跳ね返る。
「もらった!」
「ええい!」
「何!?」
そして跳ね返ったボールは黒田の方へ。隙だらけだと蹴り込むも、土門が蹴り返して得点には至らなかった。
「ありがとう土門!」
「気にすんな!」
「そうだ、ゴールは俺たちがカバーする!お前は新たな技への挑戦を続けろ!」
「おう!!…究極奥義、諦めるもんか!」
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作者名：不二市
| 作成日時：2018年3月25日 23時
