【イナズマイレブン】紺碧のイノセンス II (ページ26)

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74話ページ26

『あれ、なんか顔変わった?』

「…突然顔が変わるなんてことがあるはずないだろう」

『あっ宇宙人でもそれはないんだ…んーん、やっぱり変わってる。なんだかすっきりした、楽しそうな顔だ』

「楽しそうな、」

『サッカーは楽しくするものだもんね!うん、そっちの方が絶対良いよ!』

「えっっ」

攻め込んできた水城がボールを奪うため立ち塞がったゼルの顔を見て言う。足を仕掛けながら冷静を装い返すと、それを上手く避けて確信した様子で楽しそうだと言われ「デザーム様の言う魂と魂のぶつかり合いと同じようなものか」と先程のデザームとのやり取りを思い出し納得するゼル。

しかしまさか満面の笑みを向けられるとは思わず動揺して足が止まる。その間に突破されたが追うことはせず、自分でもよく分からず胸を押さえた。

『アクア、トルネードッ!!』

「ワームホール!」

そして打ち込んだアクアトルネードだがワームホールによって止められてしまった。しかし最初より威力は上がっていたらしくデザームは楽しそうに「良いぞ!」と声をかけ、着地した水城は『ありがとう!!』と嬉しいやら悔しいやら複雑な表情をしながら返した。

「旋風陣!!」

デザームの遠投によってマキュアに繋がれ、メテオシャワーで壁山と塔子が突破される。しかし飛び出した木暮が今度こそ、と発動した旋風陣はマキュアからボールを奪うことに成功した。「やったな木暮!」と声をかける円堂にサムズアップを返す木暮。

「エターナルブリザードッッ!!!!」

そしてボールは水城を経由して吹雪に渡る。クリプトに阻まれるも突破しエターナルブリザードを打った。打つたびに威力が上がっているのは決して気のせいではない。しかし凄まじい冷気を纏(まと)ったそのシュートは、またもやワームホールによって地に沈んだ。

「はっはっはっは!!良いぞ良いぞ…もっと強く!もっと激しく打ってこい!!」

「ちくしょおおおおおおっ!!!!」

まだまだ余裕の見えるデザームとは正反対に吹雪には一切余裕などなく、怒りを発散させるかのように叫んだ。