【イナズマイレブン】紺碧のイノセンス (ページ12)

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12話ページ12

「えっイプシロンから襲撃予告?」

襲撃予告が出ていないうちにコンビニに行って物資を買い足すつもりのはずが、タイミングの悪いことにコンビニに到着した直後に襲撃予告があったらしい。円堂が素頓狂な声を上げた。

予告先は京都の漫遊寺中だと瞳子が全員に伝えるが、学校名を聞いても誰もぴんときていない。曰く学校のモットーが“心と体を鍛える”ことで、対抗試合などはせず大会にも出場しないらしい。

しかし、フットボールフロンティアに出場していれば間違いなく優勝候補の一つだった、という情報に全員が声を揃えて驚く。厳しい修行で鍛えられた強靭な体と研ぎ澄まされた心を持った漫遊寺のサッカーは、スピードやパワーなど、何を取っても超一流だそうだ。

無差別に学校を襲っていたジェミニストームと違い、イプシロンは隠れた強豪校に照準を定めている。イプシロンを倒せばエイリア学園の狙いが分かるかもしれない、と瞳子は考える。コンビニ前での休憩もほどほどに、イナズマキャラバンは石川を後にして京都へと向かった。

『はああ…』

「どうしたんだよ一青、ため息なんかついて」

『なんか、今になってやっとイナズマキャラバンに参加してる実感湧いてきて…』

「あ、そういう」

『いやあお恥ずかしい…』

「ん゛っ」

まるで今まで息を止めていたかのように深いため息をついた水城。塔子にそれについて問われたので答えると、貰ったばかりの雷門ジャージのチャックを一番上まで閉めて、顔を隠すように鼻までぐいっと上げた。

恥ずかしがるようなその仕草に塔子がときめいて野太い声を出す。鬼道が驚いて外から目を外し塔子を見た。

「なあなあ一青!一青が準備しに行ってる間ミニゲームしてたんだけどさ、湊中のサッカー部すっげえ強いんだな!!」

『うん。ほとんど全員が前からスポーツしてたから、皆運動神経良いんだ』

しばらく再起不能になっていそうな塔子を見て、円堂が後ろから水城に話しかける。それに返した水城は、どこか誇らしげな表情だった。