【イナズマイレブン】紺碧のイノセンス (ページ2)

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2話ページ2

「あっ今回も吹雪さんのときのように画像も映像もなかったのでそのままで大丈夫ですよ!私が叫びますので!!」

「それもそれでちょっと…」と呟く土門。それを軽い調子で聞き流した春奈は集めた情報を読み上げ始める。

「ええと…水城一青さん。女性のようですね。通称泡沫の精霊…フォワード寄りのミッドフィルダーで、自分で突破して得点に繋げることのできるハイスペックな選手。

どんな体勢でもボールをキープすることができて、アクロバティックなプレーを得意とするそうです。地域のクラブチームではなく、中学校の部活動でサッカーをしているようですね」

「地域のクラブチームと学校の部活動何が違うんだ?」

「試合に出られるかどうかだ。クラブチームだと問題はないが、部活動だと女子サッカー部などがない限り試合には出られない」

二つの違いが特に見当たらなかった染岡が疑問を口に出すと、それに鬼道が腕を組みながら答える。

「けれど試合での選手登録が正式にされているということは、なんらかの許可を得ているの?」

「はい夏未さん。水城さんも小学校の頃は地域の女子チームに入っていたらしいんですが、実力がずば抜けすぎていて何度も一試合に10点以上据ぎ取ることもあったとか…。

そこで、小学6年生のときにサッカー協会でライセンスを取得して、男子に混じり公式試合にも出られるようになったそうです。その後は地域の女子チームは辞めていますね」

春奈の右隣に座っていた夏未がパソコンを覗き込み、画面に映ったとある試合の出場選手の名簿に記載された水城一青の名前に着目する。その性別欄には唯一女と書かれていた。

「ライセンス…。取るのは難しいんじゃないのか?」

「ああ。男子に混ざることのできる実力があるかどうか調べるため、数日かけて様々な試験をするそうだ。勿論肉体的にも精神的にも取得するのは容易ではないな。

一応ライセンスを取った前例はあるらしいが、着いていけずすぐに破棄する人がほとんどだそうだ。水城一青、異名を持つことと今の話と、響木監督が目を付けるほどなんだ。相当の実力者であることは間違いない」

ライセンスの話へ繋がり、それを取得するための難易度についての疑問を一之瀬が上げるとまたもや鬼道が答える。目元はゴーグルで見えないが、口元が笑っていることやどこか弾んだ声色からそれなりに期待していることが窺える。