〝名脇役″3___降谷零 (ページ44)

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#144 ページ44

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「それで降谷に私の間抜けな驚いた顔の写真を撮られたんですよ…」

赤「ちょっと待ってくれ、君達は付き合っているのか？」

「は！？そんなことあるわけないじゃないですか！今の話でどうやったらそうなるんですか！！」

赤(逆に今の話で付き合っていないと言う方がおかしいだろう…)
「で、今日はそんな話をしにここに来たのか？」

「あぁ、そうだった！私が今日ここに来たのは、今度の合同操作会議についてです」

赤「FBIとCIA、イギリスのMI6にSISやドイツのBND等各国の諜報機関が一斉に集まる会議か。」

「えぇ、その会議の前に伝えておきたいことがあって…。私がこの前組織で見つけたデータに、組織が今まで関わった事件について全て纏めてあったんです。それも担当したコードネームまで書かれていました。」

そう、私達がずっと手に入れたかったデータだ。2日前、組織のPCを操作していたところ、今まで絶対に見つけられなかった隠しページからそれは見つかった。
もちろんパスワードもかけられていたが、それを何とか解除し、データを抜き取ることが出来た

「このデータはもちろん会議でも公表します。だけど、先に赤井さんに伝えておきたくて…」

赤「…お前の家族を殺った奴も、分かったのか…？」

「はい。その事についてもちゃんと書かれていましたよ…担当者はジンってね。私の親が目をつけられたのは、やはり組織の事を調べていたからみたいです」

「そして、両親は組織に関する情報の何かを掴んでしまった…。それがバレて…」

ギュッと拳を握る。何年も近くにいた奴が私の宿敵だったとは…ジンに対する言い表せない強烈な怒りと、今まで気づかなかった自分の情けなさとで私の中はぐちゃぐちゃだ
降谷には何も言っていないが、何かを察してくれたのか、大丈夫だとただ一言言ってくれた

「赤井さんには色々協力してもらったので、先に伝えておこうと思って…」

赤「そうか…。A、分かっていると思うが…」

「大丈夫ですよ…やるべき事は分かっています。」

そう、ここで私の感情のままに行動する訳にはいかない。
必ずこの組織を根っこから滅び尽くしてやる
その為に今までやってきたんだ、失敗は許されない

赤「強くなったな、A…」

赤井さんの眼は、とても優しかった
私がここまで来れたのも、皆のお陰だ