#142 ページ42
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泊まっていってもいいかなんて、聞くべきじゃなかったかも…と今更後悔してももう遅い
奴の気配を感じながら独りで家にいるよりは全然いいと思っていたけど、私のせいで降谷も巻き込んでしまったのは申し訳ない
降谷が私の家に泊まった事はあったけど、その逆は初めてだ
一応好きな人という自覚はあるので、少し緊張する
ただの同期を家に泊めるなんて本当は嫌なはずなのに、そんな素振りを一切見せない降谷には感謝しかない。
「降谷…ごめんね？」
降「そこはありがとう、だろ？」
ほら、優しい
出会った時からいつも煩くて厳しくて、ムカつく事もある
だけどそれは皆の事を一番に想ってくれているから
自分を犠牲にしてまで私達を守ってくれる、ほんとそういうところだよ
そんな優しすぎる降谷のことを考えながら段々と夢の中へ落ちていった
＊
どうしよう…隣で寝ているAが可愛すぎる…
この状況で寝るにはあまりにも勿体無さすぎて、ジッと彼女の寝顔を観察する
前に寝顔を見た時は気づかれてキレていたからな…さっきまで反対を向いていたが、寝返りをうってこちらの方を向いてくれたのでずっと寝顔見放題だ
「んふ…ふるゃ…」
は？？？今俺の名前言った…？え…幻聴か？
「よし…よ…し…」
スルッと腕が伸びてきて、頭をぽんぽんとし、そのまま俺をふわっと包む
なんだこいつ…もう可愛さを通り越している…
俺の名前呼んだって事はこいつの夢に俺が出てきているって事だよな…
しかも笑いながら頭ぽんぽんの破壊力…悶える…
「お前が悪いんだ…これくらい許せ」
普通なら襲われていてもおかしくないんだ、これくらいいいよな…と自分に言い聞かせ、Aをこっちに引き寄せ抱き締め返した
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作者名：華花。 | 作成日時：2018年6月2日 21時
