〝名脇役″3___降谷零 (ページ21)

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#121 ページ21

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仮眠室の前の一通りの少ない廊下にやってくる

「ねぇ、なんで知ってるの？」

降「なんでってそりゃあ、見てたからな」

ええぇ！！もしかして、話の内容聞かれた…？

降「ちなみにベルモットも一緒だった」

「え、嘘…」

血の気がサーッと引いていくのがわかる

降「まぁ、ベルモットはAと話してただけのただの一般人に危害を加えることはないと思うぞ？」

「あぁ、そっか、そうだよね。」

ジンとかなら、誰彼構わずにやってしまうかもしれないが、ベルモットならまず大丈夫だろう

「…ねぇ降谷、もしかして話の内容とか聞いてた…？」

降「聞こえるわけないだろ、離れてたんだから」

「だよね！はぁ～良かった…」

降「なんだ？何か俺に聞かれたらまずいような話でもしてたのか？」

「そ、そんなわけないじゃん！」

聞かれたらまずい、と言うよりは恥ずかしい
告白されたなんて話、同期に、ましてや降谷に嬉久と話せるわけがない

降「もしかして…告白された、とか？」

「ふぇっ！？あ、いや…」

自分でも、ぶわぁぁと顔が赤くなっていくのがわかる

降「へぇ、図星か…」

しまった、焦って動揺が表に出てしまった
ただでさえこいつは勘が鋭いのに、こんな反応をしてしまえばアウトだ

じりじりと降谷が迫ってき、ついにドンッと壁際に追い詰められる

「ひっ…」

今までに見たことないくらい怖い顔だ
また仕事サボってとか怒られるのだろうか。それで済むのだろうか…
いや待てよ、私ちゃんと仕事はやってるし…

降「随分と、楽しそうだったな」

「…は？ま、まぁ楽しかったけど…」

え？たったそれだけ？

降「距離も、近かった」

「そりゃまぁ幼馴染だし…」

さっきからなんなんだこいつ、全く意図が読めない

「ちょ、近いよ降谷…」

降「あいつとは距離が近くてもいいのに、俺じゃダメなのか？」

「いや、そういう事じゃなくって…」

さっき以上に、グッと距離が縮まる
さすがの私も、今の降谷に恐怖を感じ、するりと抜け出そうとするが手首も壁に固定され動けない
クソ、このゴリラめ…