〝名脇役″3___降谷零 (ページ3)

今日:20 hit、昨日:15 hit、合計:141,714 hit

#103 ページ3

.

世に言うお姫様抱っこ、という形でAをベッドに運び、そっと下ろす

昔からこいつはあれだけ食べるのに細くて軽い
食べた分以上に動くからだろうか
よくこんな体で、細い腕で大男を投げ飛ばせるな、と不思議に思う

「人の気も知らないで、よくこんな気持ちよさそうに寝れるな…」

仮にも好きな人が目の前にいてこんな無防備な姿で寝ていたら、誰だって襲いたくなるだろう
しかも自分のベッドで。
それでも我慢できるのはこいつを傷つけたくない、と思うからだ

「おやすみ、A」

顔にかかっている艶のある黒髪を優しく整え、寝室をあとにし、自分もソファに身を沈めた

＊

カーテンから漏れる光と、小鳥のさえずりで重い瞼を開ける

「あれ…ここはどこだ…」

昨日は降谷と飲んで…あぁ、なんかデジャブ感が凄い
きっとまた飲みすぎて酔いつぶれたのだろう
今回はあいつを引きずり込まなかっただけ幾分かはマシかもしれないが
スマホの時計を見ると、5時すぎだ

また降谷に迷惑かけたな…と思いつつベッドから起き上がり、寝室を出るとソファで寝ている降谷の姿があった

疲れているのにこんな所で寝かせてしまって申し訳ない
よく考えれば、いや、考えなくてもかなり私は降谷に迷惑をかけてる気がする
警察学校時代の時から面倒見がよく、気がつけばついつい頼ってしまっている自分がいる

はぁ、やっぱりこいつ無駄に顔がいいよな…まつげ長いし

『うわぁっ！』

いきなりパチッと目を開けたので、2人で驚く

「び、びっくりしたぁ…」

降「それはこっちのセリフだ…起きたらいきなりお前の顔が目の前にあるし…」

「ご、ごめん！あぁ、それと昨日も色々ごめん！」

降「はぁ、もう慣れてる…とりあえず、ご飯作るか。」

「わ、私もなんか手伝おうか？あ！代わりに私が朝食作るとか！」

降「いや、それは絶対にいい！俺が作るからお前はそうだな…食器とか用意してくれればいいから！」

「はーい…」

なんだよ絶対にいいって…まぁ私が料理出来ないって知ってて言ってるんだろうけどなんか悔しい

そうだ！！最近料理やってる赤井さんに教えてもらおう！！
赤井さんに出来るんだから私にだって出来るに決まってる！(失礼)

＊

総合最高4位！？hit数もめちゃくちゃ伸びてて驚いてます…
これからも更新頑張ります！