〝名脇役″3___降谷零 (ページ14)

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#114 ページ14

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「降谷！？なんでここにいるの？」

同じく河原で走っていた人は言うまでもない、ジャージ姿の降谷だった。
降谷のジャージ着てるところなんか久しぶりに見たなぁ。昔はよく見てたけど…なんて呑気なことを考える

降「それはこっちのセリフだよ。Aもトレーニングでもしてたのか？」

「ま、まぁね…」

降「まさか、サボって体力落ちてたとか言うんじゃないだろうな…」

「うっ…おっしゃる通りで…」

降「全く…仕方ない、久しぶりに一緒にするか？」

やれやれ、という風にため息をつかれる

「いいの？私がいて邪魔じゃない？」

降「どうせ同じ所でやるんだから、いつもと変わらない。それに、Aがサボらないように見張っとかないとな」

「サボるわけ！！」

降「どうだか…さ、とっとと始めるぞ」

「うん！」

＊

「…98、99、300！あー！もう無理！！」

もう300回を超えているのにまだまだ余裕な降谷を横目で見ながら草の上に寝っ転がる

あれから腹筋、腕立て、ダッシュなどなど朝からかなりハードなトレーニングをした
こんなに運動をしたのは多分、公安になってからは初めてだ

降「…500！」

橋にぶら下がり懸垂をしていた手を離し、トンっと下に着地する

降「運動してないと言っていた割にはよく出来てる方なんじゃないか？」

「降谷に比べればまだまだダメだよ…」

このハードなトレーニングをほぼ毎日やっているというのだ、なかなか出来ることではない

「でもさ、やっぱ降谷も人間だね」

降「はぁ？俺を何だと思ってたんだよ…」

皆は彼のことを完璧な人だという。でもそれは

「毎日影で努力して、表には出さない。ほんと尊敬するよそういう所」

人のいない所でも努力して、常に完璧であろうとする。簡単に出来ることじゃない

「だけどね、頑張りすぎはダメだよ？いつも私に言ってるじゃん。無理するなってね！たまには甘えなきゃ、ほら、私にでもさ？」

降「かなわないな、Aには…」

「何言ってんの？降谷の方が私より強いじゃん！」

降「ばーか、そういう事じゃないって」

「じゃあどういう意味？」

降「内緒だよ。」

「また秘密主義かよー！」

笑い合い、2人で寝転がりながら見た空は雲ひとつない快晴だった