一匹狼。2 【Shota.W】 (ページ14)

今日:6 hit、昨日:26 hit、合計:712,189 hit

63. ページ14

.

.

ラウール｢いやほんと、ありがとうございます！

行けるか僕も自信なくて笑｣

結局俺は制服に着替えて、ラウールくんと共に
康二のクラスに行くことになった。

一個下とはいえなんて話しかけたらいいんだよ…。

でも戸惑う俺をよそに、

向こうから話を振ってきた。

｢この学校、構造めんどくさいから気をつけてな｣

ラウール｢ありがとうございます｣

なんとなく、この子に対する構えみたいなものが
なくなったような気がした。

意外と悪い人じゃないな、この人。

もちろん、俺にとってはもやもやの原因だけど。

｢ラウールくんってさ、｣

ラウール｢あ、呼び捨てでいいですよ！｣

｢ …ラウールはさ、若林さんとどのくらいいたの？｣

ラウール｢ 5年くらいだったと思いますよ。

そのときから優しいお姉ちゃんでした｣

｢へ～…… ｣

.

.

ラウール｢ Aちゃんのことどう思ってますか？｣

｢っえ、？｣

急にそんな質問をされて、かなり驚く。

まさか急にその話になるなんて思ってなかった。

テンパる俺を見てラウールは、

ラウール｢うわーそうなんですね！

応援します！！｣

そう言った。

｢へ、？｣

俺はてっきり宣戦布告でもされるのかと思ってて。

可愛い弟とか末っ子キャラで、

欲しいものは手に入れたいって思うような子かなっ
て勝手に想像してたから。

ラウール｢僕は別にAちゃんのこと、そんな目で
見てないですから！｣

｢ ………え、マジで？｣

ラウール｢はい！

そりゃまあ、Aちゃんの弟ポジションはさすがに
譲る気ありませんけど｣

…え、なにそれ。

そう思ったけど、ちょっと安心した。

｢ …頑張る｣

ラウール｢はい！あ、ぜひお名前教えてください！｣

｢あ、渡辺翔太｣

ラウール｢翔太…うーん、… ｣

ラウールはなにやら考えてハッと嬉しそうになり、

.

.

ラウール｢じゃあしょっぴー！｣

｢ …なんて？｣