一匹狼。【Shota.W】 (ページ17)

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テスト2日目にして最終日。

バスケ部がテスト休みになった日から毎日放課後勉強してたから、渡辺くんも私もなんとかなるはず。

今回は中間だから範囲も科目数も少ないしね！

キーンコーンカーンコーン…

先生｢はいそこまで。解答後ろから持ってきてー｣

｢終わったーー…｣

結構いけたな。

最後の古典が終わり、やっと一学期中間考査終了。

でもなによりも気になるのは渡辺くん。

彼が解答を前まで持って行って席についた瞬間、

｢どうだった!?｣

と聞いてみた。

渡辺くんは机の上で両手を組みながら、

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渡辺｢できた…と思う｣

｢おお！｣

渡辺｢いやわかんないけど…

でも、赤点はない気がする｣

｢おぉ～よかったね！｣

渡辺｢もうほんと、全部若林さんのおかげだから｣

｢いやいや、頑張ったの渡辺くんでしょ？｣

すると渡辺くんは、

私がなかなか折れないと思ったのか

渡辺｢…二人とも頑張ったんじゃない？じゃあ｣

ちょっと笑ってそう言った。

｢ふふ、そうかもね｣

ーーー

｢えっ！｣

テスト明けの月曜日の放課後。

部活行く前に見せたいものがあるって渡辺くんに言われたから、見てみると。

｢すごい、めっちゃ点数いいじゃん…！｣

早速今日から返ってきたテスト。

まだ全部ではないけど、今日の分だけ見せてくれた。

ほんとは授業中見せたかったけど、

ちょっと恥ずかしかったらしい。笑

でも結果は赤点どころか、平均点上回ってる科目もある。

｢すごい！｣

渡辺｢ほんと、ほんとにありがとう｣

｢これは阿部くんも岩本くんもビックリだね｣

渡辺｢今から、見せてくる｣

｢うん！あ、部活も頑張ってね｣

私も帰るかなー、とカバンを肩にかけたとき。

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渡辺｢……っあのさ、｣

｢ん？｣

自分のテスト用紙を握りしめたまま、

渡辺くんは俯きがちに口を開いた。

渡辺｢…なんか、そのお礼、というか…

お礼になるかもわかんないんだけど……。

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＿＿＿＿もしよかったら、

今度、うちの試合とか見に来たり……しません、か｣