一匹狼。【Shota.W】 (ページ12)

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こうして、私は渡辺くんのミニ教師になったのだ。

渡辺くんは、

中学に上がってから授業中寝るという技を身につけたらしく……

渡辺｢寝る速度は結構秒だよ俺｣

という、自慢にもなりきれてない自慢をされた。笑

｢よく高校受かったね…？｣

そう聞くと、

渡辺｢…高校受験は、真面目にやった気がする。

お母さんが塾入れさせて｣

あんま覚えてないけど、とシャーペンを頬に当てて思い出していた。

渡辺｢ていうか、ごめん、こんなことになって。

迷惑かけてるなって思ってたし……ノート借りるの、もうやめようとしてたんだけど｣

阿部ちゃん心配性だし……とこぼす彼。

ちなみに宮舘くんは本当に勉強やばいときの最終手段らしい。

なぜかというと、

彼に勉強を教えてもらっていたら、それを隠していても

お母さん同士で話しているときにバレてしまい、

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渡辺｢結局俺がお母さんから怒られる｣

…らしい。笑

｢私は別に迷惑と思ってないよ？｣

渡辺｢…いや、本音言って大丈夫だから｣

｢ほんとだって笑｣

渡辺｢……じゃあこれからも、よろしくお願いします｣

｢うん、頑張って阿部くんを驚かせよう！｣

あと、一緒に勉強していてわかったんだけど、

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渡辺｢照も驚かせたい｣

彼は少々いたずらっ子というかなんというか…

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精神年齢が若干低いのかもしれない。

｢あ、そうだ渡辺くん。ライン交換しない？｣

渡辺｢え、？｣

｢そしたらわからないとこ、ラインでも聞けるでしょ？｣

渡辺｢ああ…え、いいの？｣

｢全然いいよ。だって渡辺くん、クラスライン入ってないでしょ笑｣

渡辺｢あー…そういえば涼太に入る？って聞かれた｣

｢入らなかったんだ…笑｣

たぶん入ってないの渡辺くんくらいだと思うんだけどな…笑

渡辺｢まあ…なんか、なんとなく｣

｢そうなんだ｣

でも、勉強のこと以外でも話せるこの時間は、

嫌いじゃない。