じぇっつなかんづめ。【短編集】② (ページ18)

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蒼弥｢はい到着ー｣

｢ガリさんありがと！また終わったら連絡する｣

蒼弥｢んー、楽しんでねー｣

車を降りると、かなり人だかり。

幼稚園くらいの子ども連れの家族、男子高校生の団体、おじいちゃんおばあちゃんの微笑ましいカップルまで。

A｢優斗さん…！｣

隣のお嬢様は、子どものように仁王立ちで目を輝かせて『ここって、アレですよね!?』って目の前の建物を指さしてる。

そんなリアクションされるとは笑

｢はい、球場です！！｣

A｢わぁぁあ…！｣

そう、俺とお嬢様は………

野球観戦デートをします！！！

バッグからチケットを取り出し、1枚お嬢様に手渡す。

するとまたしても、お嬢様は目を輝かせた。

A｢これ…っ！今日中継される…！｣

｢お嬢様、この球団がお好きだって言ってらしたのでどうかなって思いまして｣

A｢嬉しいです！！ありがとうございます…！｣

うわーめっちゃ可愛い…。

こんなに喜んでくれて、こっちも嬉しいし。

｢じゃあお嬢様、行きますか！｣

A｢はい！！｣

ーーー

A｢すっごかったですね！！｣

｢白熱でした…！｣

結果、俺たちが応援していたチームが見事勝利。

かなりの接戦で、熱気もハンパなかった。

A｢あ、そうだ優斗さん｣

｢？｣

球場を出てちょっと歩いたところで腕を引っ張られたかと思うと、お嬢様がスマホの画面をこちらに向けていた。

自撮り間違いなし。

A｢撮りますよー｣

パシャッ

A｢ありがとうございます！初めて優斗さんと出かけた記念にと思って｣

｢～～っ…そうですね！！｣

やばいって、まじで。

ガチで惚れる………！

しかし、そのドキドキと浮かれていたのとでガリさんに連絡し忘れ、帰りが若干遅くなり、

みずっくんたちにめちゃくちゃ怒られた。←

ーーー

ピコン♪

夜、お嬢様もベッドに入ったと思われる頃。

俺のスマホのロック画面には、

【Aが写真を送信しました】の文字が。

ちなみに俺ら全員、すぐお嬢様と連絡がとれるようにL○NEを交換している。

あんま会話してなかったけど。

｢やべー…｣

ニヤけが止まらないまま画面をタップする。

そこには、今日撮った写真と『すごく楽しかったですね！本当にありがとうございました！』という文章。

ますますニヤけが止まらなかった俺でした。