7 ページ7
つまりは、どういうことだ。
結局私は飯炊き要員であり、もう必要なくなったと言うわけなのか???
そもそも20歳過ぎてからのこの大事な時期を全部ユンギに使わせておいて、それは無いだろう。いや、私が勝手に尽くしていたんだけど。
でも告白してきたのはユンギだったし、それこそ最初の方は少しは恋人らしかったし?
一体本当にいつからだ。距離を置かれるようになったのは。
「なによ、それ…あんまりだわ…」
割れた皿の破片に、ぽつりぽつりと涙がこぼれ落ちる。
もう私は、ご飯すら作らせてもらえないのか。
もう、そばに居ることでさえ嫌になってしまったのか。
私はなんのために何年もユンギのそばにいたのだろうか。
別によかったんだ、ご飯を作ってただ抱かれるだけの存在でも。
それでも、ユンギの傍にいられたら良かったんだ。
だって私は、ユンギがいればそれで良かったんだから。いくら会えなくても、どんだけゴシップがでても…ユンギが私のところに帰ってきて、ご飯を食べてくれだけで十分だったのだ。
「なのに、なんで、もう、そばに居るのもだめ…??」
ご飯を作って、甲斐甲斐しくユンギの世話をする以外、私に何が出来るというのだ。
きっと今頃、あの熱愛報道の女の子とよろしくやりに行ったんだ。
「ユンギは、私のなのに…私のユンギなのに…」
羨ましい、ユンギから愛を貰えるあの子が。羨ましい、きっと、ゆんぎに優しさを貰えるあの子が。
「返して、ゆんぎを返してよぉ…」
力なく呟いた言葉は、誰にも届くことなく、ただ一人ぼっちの部屋に寂しく響いた。
続く (更新停止中) お気に入り登録で更新通知を受け取ろう
←6
88人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「BTS」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ありんこ | 作成日時:2019年2月10日 1時