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10話 ページ10

「ヒ、チョル?これどういうこと?ねぇ、どういうこと?」


「だからやめろって言っただろ。」


「もう私どうしたらいいのよ!?、もう、やだ。今日は4ヶ月の記念日なのに…。」


事の発端は数分前、私が通勤してきた時のこと。

_______


「やー!Aおせーぞ!俺様より早く来い!」

「…なんであんたより早く来なきゃいけないのよ笑」


なんて、いつもどうり軽く冗談をヒチョルと言い合ってひょいとヒチョルをかわしてスタッフルームへ行こうとした


はずなのだが、ヒチョルにぐいっと腕を引っ張られあろうことかヒチョルの腕の中にスッポリと収まる

「うるせぇ、いいからこっち来い。」

「もう、なんなのよー笑そんなにかまって欲しいの?笑
でもみなさんに挨拶しなきゃだから行かなきゃ!」

そう言ってヒチョルの腕から逃れようとするとぐっとさっきよりもきつく抱きしめられて

「…さっき入ったけど誰もいなかった。」

テンション低めのヒチョルの声が耳元に響く。

「…そうなの?でも荷物置かなきゃだし…。後でまた話そ?ね?」

そう言って今度こそヒチョルの腕からササッと逃げて
すぐそばの扉を開けようとする。

「バカ!開けんじゃねぇ!!」

そう言ってもう一度ぐっとヒチョルの方に戻され、目を隠されたけど


ちょこっとタイミングが遅くて。



私が少しだけ開いた扉の隙間から見た光景はあまりにも衝撃的すぎて。
少し理解ができなかった。



「だから言っただろ。こっち来いって…。」

そう私の目を隠して首元に顔を埋めながらいうヒチョルの声がどこか遠く聞こえる。


あれはなに?どういうこと?



「なん、で。ドンヘくんが、ほかの女の子とキス、してるの?」


やっと頭の整理がついた頃、涙が一筋流れ出た。

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作者名:ありんこ | 作成日時:2015年12月11日 17時

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