悪い男にはご注意を。 (ページ16)

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15話ページ16

「はぁ、はぁ、はぁ…」

走りすぎて気持ちが悪い。

仕事ほったらかしてきちゃった。
クビになったりしないかなぁ…。
みんな怒ってるかな。

ドンヘくんは、どう思ったかな。

「…なんとも思ってないよね、きっと。」

少しだけ、少しだけだけど追いかけてきてくれるかなぁなんて乙女チックなことを考えたけど

そんな漫画みたいなことが現実に起こるはずがなくて。
私は一人ポツンとビルの屋上に座り込んでいる。

「なんて最悪な記念日なんだろう。」

今年こそは、もしかしたら一緒に過ごせるかもしれないと、淡い期待を抱いてみたけど

それは最悪の形で見事に打ち砕かれて

挙句の果てにほかの人とのキスを見られた。

「なにがいけないんだろ。やっぱり顔かな。それともスタイル？性格？」

思い当たる欠点がありすぎてもうどうしたらいいのか。

「三十路過ぎで初カレ。そんでもって浮気されて破局、なんてことになったら笑えないわ…。」

どうせこのまま私はおひとり様まっしぐらなんだ←

このあときっとドンヘくんにもふられて
ヒチョルとも気まづくなっちゃって
仕事もさぼったから干されて

お先真っ暗な人生をおくるんだ…。

「って！ダメダメ！ポジティブポジティブ！！」

1人で考えれば考えるほど悪い方に考えてしまって

「私、どうしたらいいの？」

考えれば考えるほどわからなくなって

「もう、年かな？涙腺緩んできちゃった。」

また、涙がポロポロと流れ出てきて

「もう、最悪…。」

一人じゃ何も出来ない自分にいらだちを覚えた。