42話 ページ46
え、なんで真っ赤?
「え、どうしてそんな真っ赤…なの?」
私がそう聞けばドンへくんは恥ずかしそうに
「絶対に笑わないって、約束できる?」
そう私に聞いた。
「…?笑わないと思う。」
素直にそうやって答えればドンへくんはバッと真っ赤な顔を上げて
「だめ!と思うじゃだめ!絶対行く笑わない約束!!!」
とさらに顔を真っ赤にさせて必死に言う。
何を言われるかわからないから笑うかどうかなんてわからないのに…と思ったけど
ここは素直に
「わかった。笑わないから早くして?」
と私が言えばドンへくんは満足そうに頷いて
「ほかの女の子のところに行ってたのは、ね?」
あ、その理由。話してくれるんだ。
私が一番聞きたくて一番聞きたくなかったその話。
飽きたから?私の魅力がないから?年上が嫌になったから?
いろんな理由がありすぎて、考えるのをやめた。
今はただ、ドンへくんに何を言われてもその言葉を受け入れることだけをかんがえよう。
そう固く決意を決めた私の耳に入ってきた言葉は、あまりに想定外過ぎて、思わず
「…え?」
と間抜けな声が出た。
その声に反応したドンへくんはまた顔を真っ赤にして
「ほら!その意味わかんないみたいな目!そーゆー顔すると思ったから恥ずかしかったの!」
あーもーかっこわるい…そう言ってギュッと私を抱きしめて自分の顔を見させないようにするドンへくん。
「俺、馬鹿だからそんな事でしか愛情感じられなくて…。でもこれで分かった?俺がどんだけヌナのことが大好きか!」
これでもかっ!ていうくらい私をギューッとしてそういうドンへくん。
「うん、わかった笑」
私はそう言ってドンへくんの胸には埋める。
そして思い出すのはさっきの彼の言葉。
「ほかの女の子のところに行ってたのは、ね?」
「ヌナに焼きもち、焼いてほしかっただけなんだ…。」
確かにやり方が少し、いや、かなり悪かったし、子供っぽくて呆れちゃうけど。
そんなところも可愛いなぁなんて思ってしまった私は、きっとかなりの彼依存症。
「ドンへくん…私たちこれで仲直り?」
「うん、もう2度と離してあげない。」
「次離したら、ほんとにもう知らないから笑」
「こんな綺麗な彼女、放っておけないよ笑」
「…ばか。」
そう言って私達は今日何度目かのキスを交わした。
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作者名:ありんこ | 作成日時:2015年12月11日 17時