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33話HCside ページ36

Aとドンヘがあんな風に一緒にいるのを見るのはいつぶりだろうか。

場所をすこしはかんがえてもらいたいものだけど

「ヒョクチェ、お前いい仕事したな。」

「でしょ?笑ドンへ、結局はヌナが大好きなんだよ。」

「ん、そーじゃなきゃマジで奪ってたって笑」

「ヒョン…本気だったの?」

少し悲しそうな顔をして俺にそう聞く弟。

「わかんね。でも、そーだったのかもなぁ。」

後にも先にも、これほど大事だと思える女はいないんじゃないかってくらい

「とにかく、あいつが大事で仕方ねーんだよ。」

俺が、悩んでる時にいつも話しかけてくれて、一緒に悩んで一緒に喜んだあいつだから。

「あいつには、とにかく幸せになってもらいてーんだ。」

「…そっか。俺も、ヌナに幸せになって欲しい。」

ヌナのことが大好きだからね

そう言って俺の方を向いてキラキラとした笑顔で笑うヒョクチェに


「ん…そーだな。」

と少しそっけない返事をしてちらっとAの方に目をやれば


もう既にドンへとは話し終えたAと目が合う。

気まづそうに、遠慮がちに手を振ってくれたAはやっぱり可愛い。

タタッとAの方へ駆け足で向かえば、少し驚いたような顔をしてAが俺の名前を呼んだけど、そんなのは今は気にしない。

「こないだは、悪かったな。もう気にすんな。
お前、もっと自信持てよ。
お前は十分魅力的で可愛いよ。」

そう言って頭をポンポンとしてやれば

「ヒチョルのアホ、バカ。もう話せないかと思った…」

と言って泣き出してしまったAにポカポカと叩かれた。

ぎゅっと抱きしめてあやしてやれば、さらにワンワンと泣き出したこのめんどくさい女が

大事で大事で仕方なくて、いとおしくて仕方がなくて。

やっぱり俺はこいつのことが好きなのかもしれないけど


「ヒチョルオッパ…笑」

いたずらにそう言って笑うこの笑顔は、友達の俺にだからこそ向けられているものだと知っているから。




「バーカ。使いどころちげーよ笑」



俺の大好きな笑顔が沢山見れる、この距離感が、俺には1番あっているのかもしれない。

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作者名:ありんこ | 作成日時:2015年12月11日 17時

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