悪い男にはご注意を。 (ページ28)

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26話ページ28

「はぁ～、疲れたぁ。」

ﾎﾞﾌﾝと音を立ててベットへ寝転べば今日の疲れがどっと襲ってくる。

しばらくごろごろした後、ちらりと時計に目をやればもうすでに夜の11時を過ぎている。

「どんだけ長いこと仕事サボってたんだ…」

明日が怖い。怖すぎる。

それに、

「今年も何もなし、かぁ…」

悲しいなぁ、寂しいなぁ。
あんなことがあったのに、言い訳の一つもしてこないなんて。

「愛され、たいなぁ…」

初めての彼氏。
すべて彼が初めてで。
彼以外の男を知らなかったのが裏目に出たのかもしれない。

「初恋は叶わないって、わりとガチなのかも。」

一人でいると、どんどん悪い方へ考えてしまう。

「あーもう、最近涙もろくなった。年かな…」

自分で言っておきながらちょっとだけ傷つく。

「もう、寝ちゃえ。とりあえず寝ちゃえ。」

メイクも落とさず、服も着替えず、お風呂にも入らず寝るなんて。
ドンへくんと付き合ってからは一度もなかった。

彼がいつ来てもいいように、少しでも綺麗にしていたかったから。
肌にも気を使っていたし、服にもすごく気を使った。

「でももう…ひつよう、な…」

メッセージの着信音が鳴っているけど、今日はもう寝てしまいたくて。

また明日見ればいい。
また明日から、何事も無かったように過ごせばいい。
ヒチョルのことも、ドンへくんとのこともまた明日考えよう。

まだ鳴り止まない、無駄に長い着信音を子守唄に、私はすやすやと眠りについた。