悪い男にはご注意を。 (ページ26)

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24話 EHside ページ26

「そこからどんどん浮気がエスカレートしてって

ほかの女の子の香りがするままヌナの家に帰れば、ヌナは少し顔を歪めた。

そのままヌナを抱けばヌナは俺が寝たと思った後にこっそり本音をもらした。

ヌナの嫉妬が嬉しくて、俺が女の子と絡むのを見てる時のヌナの顔が何度も見たくて。
ダメだってわかってるけど、ヌナの嫉妬した顔が見たい。
だから何度も何度も、ヌナ以外の人を抱いたり、キスしたり…
そんなことばっかりしてたら
ヌナの嫉妬した顔からしか、愛を感じることが出来なくなった。」

おかしいだろ？俺…笑
そう言って悲しそうに笑うドンへに、俺は何を言えばいいのかわからなかった。

「なぁ、ヒョク？俺、どこから間違えたんだろ。どこで、間違えたんだ？どうして？ずっと、ヌナだけを見てたのに…ヌナをこんなにも愛してるのに」

そう言ってドンへは俺をギュッと抱きしめて泣き始めた。

「2人とも、素直にならなさすぎなんだよ…」

我慢強いヌナと、我慢して欲しくなかったドンへ。
素直に言わないヌナと、素直に言って欲しかったドンへ。
ほんの少しのすれ違いと、2人の価値観の違い

たったそれだけで、ここまでこじれるものなんだと俺ははじめて知った。

ドンへの浮気の原因は、あまりにも歪んだヌナへの愛の象徴。

「なぁドンへ、これは俺の独り言なんだけどさ」

鼻をすすりながら黙ってうなづくドンへを確認して、俺はポツリポツリと話し始めた。