ジョングク君は塩対応

塩8 ページ8

JK

突然だが、俺、チョンジョングクは幼なじみのAのことがとてつもなく大好きだ。


それはそれはもう物心が着いた時からAにしか興味がなかったし、今でも昔に言われた

｢私、大きくなったらグクのお嫁さんになる！ね、絶対だよ？？｣


的な小さい頃によくある約束を信じて生きているくらいには好きだ。


そんな溢れ出そうな気持ちとは裏腹に、とてつもなく表情筋が発達しなかった俺は、塩対応を極めている。


今日も今日とて、Aは可愛い。


｢グク〜！！！大好き〜！！｣


なんて学校の中で人目も気にせず俺を見つける度に大きくブンブンと音がするほど手を振るA


ちらりとAの方を見て、いつもどうりふいっと顔を背けると

｢ミンジ！！今グクこっち見た！！！嬉しい！！｣

なんて言いながら友達に話しかける声が聞こえる


｢あぁ、今日もAが可愛すぎて辛い。｣


｢いや、ジョングクのどこが表情筋が発達してないの？？すんごい顔気持ち悪いけど…｣


｢ジミニヒョン、うるさいです。確かに気持ち悪いのは認めます。でも仕方ないじゃないですかだってAが可愛い。｣


｢あはは笑また始まったね、ジョングクの病気！｣


｢テヒョンイヒョン、あんまり騒ぐと投げますよ←｣


｢俺一応ヒョンなんだけど…｣


｢まぁまぁ、落ち着いてよ二人とも、でも、この顔見れないAちゃん、可愛そうだよね｣


｢いいんです、あいつの中ではかっこいい俺でいたいので。ていうか、下の名前で呼ばないでください。ほんとにAは可愛いからいつヒョン達が惚れちゃうかわかんなくて不安なのに。ほんとはお昼一緒に食べるのも嫌なんですからね。そもそも…｣


｢あー、始まった、ジョングクの説教…｣

｢テヒョン、もうほっとこ…｣


俺の話を右から左へ受け流しているヒョン達だが、ほんとうに不安なのだ。


何せこのヒョン達、顔はいいのだ。顔は。


だかしかし、それでも


｢グクが1番かっこいい！！｣


きっとそう言ってくれるAを想像して自分を奮い立たせる。




今日も今日とて、




Aにかっこよく見られるために、クールな俺でいるのである。







｢あ！グク〜！！また会えるなんて奇跡だね！！運命感じちゃう！！｣



｢…(あああああああ、くっそかわいいな！！！！)｣

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