俺の彼女が毎朝変な起こし方をしてくる件について (ページ8)

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七日目の起こし方ページ8

〈芝健side〉

秋です。

運動会シーズンです。

近くの幼稚園の運動会のピストルの合図でビビって目が覚めました。

まぁ、逢恋がピストル持ってなくてよかったけど…

朝ご飯を作りに行く時に閉め忘れたのか、ドアが半開きになっているため少し部屋は明るくなっていた。

って…ちょっと待った。
俺は半開きのドアの下に重大な事件が転がっていることに気づく。

芝:「逢恋、逢恋！！」

逢恋はうつ伏せで背中から血を流して倒れていた。
何か手がかりになるものがないか探す。

芝:「ん…？ゆ、か、り。ゆかり？」

逢恋は右手の人差し指でダイイングメッセージを残していた。

「ゆかり」

あいにく俺はATYの夕香里しか知らない。

そして手に取りやすい位置にあった逢恋の左手で脈をはかる。

…止まってる。

人の死に目を見て冷静でいられるのは、まだ信じきっていないからだろう。
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逢恋:「わぁぁぁっっっ！！」

芝:「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁ！」

俺は腰を抜かしていた。
脈が止まっていたはずの手で腕を握られたからだ。

逢恋:「ねぇ、怖い？怖かった？？」

芝:「そりゃぁ…ね。彼女が殺されてるなんて朝から心臓に悪いよ」

よく見ると犯人のゲソ痕まで再現されているから手の込んだイタズラだと思う。

芝:「そういや、脈が止まってたのはどうして…？」

逢恋:「それはねぇ…コレだよ。テニスボール」

テニスボールを脇のくぼみにあてて思いっきり力を入れると、血が腕先に回らなくなり脈が止まったようになるという。

逢恋が昔読んだ小説からヒントを得たらしい。

逢恋:「ほら、そんなこともういいから早くご飯！」

「ゆかり」に対しての説明は無いのか…。
後で床掃除する時にでも聞くか。

顔を洗って食卓につく。

ん？

あー、そういう事か。また逢恋にやられたな。

食卓に並んでいたのは、だし巻き玉子ときんぴらごぼう、味噌汁。

そして…

芝:「逢恋、さっきの「ゆかり」ってこれのこと？」

逢恋:「おっ！健、ご明察！」
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芝:「てことがあってさ。朝ご飯なんだったと思う？ゆかりご飯よゆかりご飯。どうやったらそんなアイデア思いつくんだかww」

まさと:「健くん、もう惚気はいいから早く練習始めないと。まりんくんがすごい形相でこっちみてる…」

まり:「あ？なんか言ったかまさと」

今朝も驚きと笑いでいっぱいでした。
さて、今日もここから頑張りますかぁ！