#嘘5 ページ6
.
「ただいま、傑」
「お帰りA。ご飯あるもので作って置いたよ」
「ありがとう、ごめんなさい」
いいよ、疲れているんだろう?と頭を撫でてくれる彼。
それに気持ち良さを感じて目を瞑ると口角が上がっていった。
「A、明日は?」
「お休み。だから…さ、今夜は、いっぱい甘やかして」
「もちろん」
そう即答する彼にふふっと笑ってしまう。
「ケチャップで絵を描くの苦手なんだよね」
「なんでもいいよ」
オムライスにケチャップで何を書くかとか、
卵がもうなくなってしまっただとか、
お互いの仕事のこととか。
傑といる時間はとても癒される。
不倫してるけど、私は傑のことが嫌いな訳じゃない。
むしろ好きだし、もちろん愛してる。
…とても、と言う訳じゃないけど。
夜にギシッとベットが揺れて、
カーテンから漏れる街の光で見える彼の顔。
甘い甘い、触れた途端、溶けてしまいそうなぐらいの愛に。
悟では足りない愛を、埋めている。
___満たして欲しい。
私が傑では足りないと、悟で埋めようとしないように。
.
20人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「呪術廻戦」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
わらび餅のお兄ちゃん - とても面白く、楽しませていただきました。完結お疲れさまです。 (2021年7月21日 9時) (レス) id: 720510a825 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:れもんのティー | 作成日時:2021年7月20日 18時