万国の落ちこぼれシンデレラ ページ45
火は揺れる。
忌々しくて仕方のない火は今や私の救いのように感じた。
嗚呼、この苦しい日々から私は解き放たれる。もう苦しくなくなる。
ベッドから起き上がり蝋燭をゴミ箱に落とした。紙から紙へと火が燃え移っていく。
他の蝋燭を持って静まった夜の廊下を歩く。一階のリビング、台所、廊下に、窓に蝋燭を落としていく。
火はやがてこの家を燃やしていくだろう。
ゆっくりとした足取りで私はまた自分の部屋に戻る。ゴミ箱は静かに火を灯していた。
もうそろそろ壁に火が移りそうだ。
私はベッドに再び横になり、天井を静かに見つめた。
まだ………あの人に…………歌って、なかったよね………カタクリさんへの歌。
あの人の為の歌。
最後だ、歌おう。
貴「さよなら…………カタクリさん…………貴方のことが好きでした…………。」
目を閉じて歌った。
夢のような出会いを望んでいました
暗闇の中に差し込んだ光、それは貴方でした
醜い私を貶さずに見てくれたのは貴方だけだった
これを人は運命の出会いというのでしょうか
けれどきっとシンデレラのように私はなれない
私は貴方と出会えただけでただ幸せなんです
貴方の真っ直ぐな瞳も優しい言葉も
私は大好きでした
私は苦しい、貴方を失って もう一歩も動けない
走り去る私を見つめる貴方の瞳が忘れられない
私は愚かだった 私は生きている意味もなかった
救世主も捨て去った愚かな信者
救われる価値もない 哀れな生き物
私はまた一人 火傷とともに散っていく
私は泣き叫ぶ 貴方を失って もう力も出ない
貴方は私の救世主＿＿＿＿
私はプリンセスになれなかった哀れな
落ちこぼれシンデレラ
愚かなのは分かっている………でも………
私は貴方の記憶に残るような人でありたかった
さよなら＿＿＿＿愛しい＿＿＿＿
貴「火の悪魔なんていなかった………ゴホッ…ゴホッ……！！」
炎がもうたくさん上がってもうこの家を焼き尽くしている。
涙で視界は何も見えない。熱い、熱い、痛い。
貴「さよなら…………カタクリさん……。」
私の消えていく意識に炎の影が映った。
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天翔る神獣(プロフ) - 篝月さん» はい！やっとついにここまで来ましたよ！！続編も楽しみにしていてください！ (2018年6月19日 7時) (
レス) id: 124732b347 (このIDを非表示/違反報告)
篝月 - (￣□ヾ)ﾌｧ~両思い！最高です！ (2018年6月18日 1時) (レス) id: 7982b0814b (このIDを非表示/違反報告)
天翔る神獣(プロフ) - ふが猫さん» はい！これからも頑張って書いていきたいと思います！いつもありがとうございます！！ (2018年6月17日 19時) (レス) id: 124732b347 (このIDを非表示/違反報告)
ふが猫 - 天翔る神獣さん» 本当にお久しぶりですね^ ^ 続編、ものすっごく楽しみにしてます！^ ^ (2018年6月17日 14時) (レス) id: 87324cc663 (このIDを非表示/違反報告)
天翔る神獣(プロフ) - ふが猫さん» ふが猫さんお久しぶりです！いやぁ、やっと最新話書けましたよ……何しろ、時間が無くて！！やっと幸せな雰囲気が出せて良かったです！！続編でもまだまだ書きたいやつが有り余っているので続編でも頑張っていきたいと思います！！ (2018年6月17日 12時) (レス) id: 124732b347 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：天翔る神獣 | 作成日時：2018年3月11日 7時
