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[Stellaのデータ]
平凡で、代わり映えの無い毎日。
あと1人ニンゲンが落ちて来ればこの長く苦しい戦いも終わりを告げるはず。あと、1人さえ_
そう信じてひたすらに住人達は待ち続けている。しかし、そんな毎日に退屈して妙な"遊び"を始める者もいた。
…今の私みたいにね。
「Stella!またこんな所でサボって!」
雪の山から私の顔を掘り当てたPapyrusは、いつものように笑った顔で(本人はそのつもりはないが)骨をガタガタ言わせた。
『Puffy、別にサボってる訳じゃ無いんだよ』
「じゃあ何してるんだ?」
きっとSansが居ないから彼は油断している所だろう、私はとっておきのジョークを披露する事にした。
『まぁ…"骨惜しみ"、かな』
「Stella!!!」
『ハハハ、してやったりだぜ。』
笑いつつも焦っているであろうPapyrusの顔を思い浮かべながら、私は更に深く潜ろうとした。
雪の冷たさはあまり良く分からないが、薄暗い地下世界では外にいようと雪に埋もれていようとあまり変わらない。
Papyrusが呆れてパズルの調整に行くまで待っていようと思ったが、それは次の予想外な一言で阻止されてしまった。
「…そのジョークはもうSansが使ってたぞ」
『しまった!』
いつもSansと一緒に居る筈だが、そんなことは知らなかった。まさかネタ被りをやらかしてしまうなんて。
驚いてガバリと勢いよく上体を起こすと、いつもと変わらないSnowdinの風景が目に映った。あぁ、いくら雪へ潜ったとしてもこの日常は何も変わらないらしい。
退屈すぎる。
平和なのは良いけれど何か面白い事でも起きたらいいのに。
そうぼんやり考えていた時、私の"勘"がピンと来た。
勘と言うべきか少し迷う能力だが、本当にそうならSans達にも伝えなければならないだろう。
『Papyrus』
「お前、最近Sansに似て…ヘ?」
『ニンゲンが来る気がする』
案の定、Papyrusの瞳は今までに無いほどに輝き始めた。
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作者名:ああああ | 作成日時:2021年8月3日 2時