検索窓
今日:87 hit、昨日:139 hit、合計:625,974 hit

45 ページ45

『大動脈を切開する、メッツェン』

最速でかつ慎重に大動脈基部に切開を加えていく


『うそ…』

加賀美「これは…。解離が弓部大動脈まで進行してる!」

戸瀬「くそっ!オペ室にくるまでに解離が進行したな!」

加賀美「40分じゃ無理だ!」

『だからって、ここでオペを止めたりしないわ。18mmの3分枝グラフト準備して。』

Ns「わ、わかりました」


まだ 諦めない。絶対に!!


『人工血管のdistal(遠位)吻合 開始する』



distal吻合終了
左鎖骨下動脈 吻合終了
左総頸動脈 吻合終了


藍沢「(あとは腕頭動脈の吻合だけ…)」


『腕頭動脈吻合終了』

Ns「残り3分です!」


『(さすがに40分で ベンタールまでは辿り着かないか…)』


加賀美「(循環停止が40分を超えれば、脳死だ)どうする、A?」

『大動脈遮断鉗子!』


白石「え? A先生 何を?」

『人工心肺を回す。』

藤川「血液がない この状況で? 離脱出来なくなるぞ。」


誰もAの考えを理解出来ない。血液がない状況で人工心肺を回せば、維持は出来ても 離脱は出来ない。
それじゃ助かったとは言わない。



戸瀬「超希釈だろ? 血液を希釈して、総量を増やす事で循環血液量を維持する。」


白石「理論的には可能ですけど、でも希釈の調整がもの凄く難しくなります」

希釈が足りなければ人工心肺から離脱出来ず、逆に希釈し過ぎれば 脳が酸欠になって機能しなくなる。


Aが術野から目を離し、麻酔科医の戸瀬を見た。

『そう。すごく難しい。そこら辺の麻酔科医じゃまず無理。だから…』


戸瀬「だから 俺を指名したんだろ〜。やれよ、超希釈法。管理はこっちでやってやる。 俺が管理をするんだ、万に一つも失敗はない。 A、このオペ 必ず成功させろ」


今の人工心肺側に吸引している血液量と血液成分を戸瀬が確認し、細かい指示をMEに出す。

『これよりベンタールに移行する。加賀美、コンポジットグラフト作って』


加賀美「わかった」


加賀美がグラフト作成のため、前立ちのポジションを離れた。
白石が代わりに手を洗いに行こうとした時、オペ室の扉が開いた。


霧島「遅くなったな。加賀美が外れる間、前立ちを務めよう」

『ありがとうございます』


戸瀬「珍しく部長が来たと思ったら、見学室のギャラリーまで増えて来たなぁ」



胸部心臓外科TOP3が揃った事で、オペのスピードが更に上がる。

その時
pppppppp AのPHSが鳴ったー

46→←44



目次へ作品を作る
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (247 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
983人がお気に入り
設定タグ:コードブルー , 藍沢耕作 , 山下智久   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:water lily | 作成日時:2017年10月14日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。