second house 8

あと少し〜HC〜 ページ28

HC「そうか、チャンミンも気付いたか」

YH【今は部屋に閉じ籠ってるよ。相当プライドが傷ついたんだと思う】



そうだろうな。

まさか自分が躍らされてたなんて、プライドの高いあいつが耐えられるわけない。



YH【ヒョン………まだやるの？】

HC「当たり前だろ」

YH【でももう俺達の手を離れたようなもんだよ】

HC「離してなんかいねぇよ。計画通りだろ」

YH【そうだけど……Aを見てると辛いよ。あんなに追いつめられて】



一緒に生活しているうちに情が湧いたか。

まぁだからこそお前に託したのもある。



ユノならAに見返りの無い愛情を与えてやれると思った。

そしてAも裏表の無いユノになら心を開くと思った。

なんだかんだチャンミンもいいスパイスになって、俺達とはまた違う形で３人で上手くやっていた。



毎日のように事務所に行って、打ち合わせして、家に帰る。

俺がそう仕向けたのにも気付きながらも、そんな平穏な毎日に癒され、あいつは飢えていった。


Aは根っからの表現者だ。

こんな縛り付けた平穏、一番与えちゃいけない。

自分を表現する場を奪われ、あいつは壊れた。



YH【ヒョンが俺を利用したのは知ってるよ。それでも大人しく従ったのはAのためだと思ったから】

HC「わかってるよ。お前はもう何もしなくていい。チャンミンのフォローしてくれ」

YH【ヒョン、やっぱり俺は真正面からぶつかるべきだと思うよ。きっとAもそれを待ってる】

HC「…………じゃあな」



ユノの電話を強制的に終わらせた。



今更そんなこと言ってんじゃねーよ。

あいつの持ってるもの全部捨てさせるためにここまでやってきたんだ。

あと少しなんだよ。

あと少しでドンヘに手を伸ばして、俺達のもとへ戻ってくる。

俺はあいつが側に居ればなんでもいい。

例え誰の隣でも、誰に笑いかけててもだ。



LT「ヒチョル、今いい？」



ノックの後に聞こえた消え入りそうな声。

返事をするとジョンスが顔面蒼白で顔をだした。



LT「シヌヒョンの………奥様が来てる………」



早速来たか。

ユイヌナとは出来ればこのまま事が終わるまで会いたくなかったんだけどな。



HC「おいジョンス、覚悟しておけ。久しぶりにユイヌナ暴れるぞ」

LT「っっ！！？」



トラウマ追加になるかもな。笑

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