second house 7

サイン〜JI〜 ページ48

カンイニヒョンから連絡を貰った時は撮影の休憩中だった。

ヌナが泣いてるって聞いて、いてもたってもいられなかった。

それでも途中で抜けることが許されないこの状況に、初めてアイドルを辞めたいって思った。



俺が支えるって

側にいるって言ったのに。



携帯を見ると、テミンからメールが着ていた。



〈僕が側にいるから。ヌナは僕が守るよ〉



何でお前がいるんだよ……

そこは俺の場所なんだよ！！



仕事が終わって急いでヌナの元へ向かう。

テミンに負けたくない一心で走った。

なのに目の前の扉を開けられないでいた。



もしヌナがテミンを受け入れてたら……

テミンを頼るヌナを見たら……



俺は平静を保てるのか？

もしかしたらテミンだけでなく、ヌナにも当たってしまうかもしれない。



どうしていいのか迷っていると携帯が鳴った。

ヌナからだった。

暫く鳴ったのを見て、電源を切った。



何やってんだ俺は。

こんな余裕ないんじゃ、来た意味ないよな。



ねぇヌナ、いつもみたいに俺の背中押してくれよ。



壁に寄りかかって冷静さを取り戻そうとしていると、目の前に現れたヌナ。

俺の心が伝わったのかと錯覚してしまう。


抱き締めようと一歩踏み出した瞬間、手を取られた。

近付くのを拒否された。


そしてヌナの口から出てくるのはいつもと変わらない、俺のこと子供扱いした言葉ばかり。

まだ駄目なの？

俺は相手にもされない？



JI「俺ってそんなに頼りない？ヌナを支えられるくらいの力、俺にだってあるよ……」



ヌナの手を更にぎゅっと掴む。



JI「テミンだけじゃなくて……俺も見てよ……」



俺だって気付いてたよ。

テミンを見る目が俺と違うことくらい。

最初は同じだったのに、いつからかテミンを見る目が優しくなった。

スジュのヒョン達を見る目と一緒なんだ。



今の俺を見るヌナの目は揺れ動いてる。

それはどういう意味なの？

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