93. 久しぶりの乾杯 S side ページ3
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二宮「−−−…翔ちゃん。」
終業式の日。
蒼井さんと別れたあと、学校に顔を出したニノは。
ちょっと痩せてて、全てのエネルギーを吸い取られたような顔して。
俺の名前を呼んだ。
『ニノ…。…おかえり。』
そんなげっそりした顔してたら。
音信不通だった事も、蒼井さん泣かせた事も。
…怒れねーじゃん。
二宮「…ただいま(笑)」
『大丈夫？……じゃ、ねーよな。』
二宮「大丈夫だよ、俺を誰だと思ってんの？」
嘘つけ。
お前はいつだってそうやって、大丈夫じゃないのに大丈夫って言うんだ。
そういうとこ。
ほんと、蒼井さんに似てる。
『すげー具合悪そーだけど。』
二宮「自分の体調管理ぐらいしてるっつーの。」
それでも怪訝な顔で見つめてたら「これでも一応養護教諭なんで」なんて言って無理に笑ってた。
こっち帰って来てから、まだ校長には会ってないらしくて。
『会わなくていいの？』って聞いたら、「今日はパス」なんて面倒くさそうな顔。
二宮「それよりさ、おじさんとこ行かね？」
『あぁ。』
蒼井さんを連れて行ったあの日から、智くんの店には一人でちょくちょく行ってたけど。
あの人は、俺が酔い潰れるたびに「ニノは大丈夫だよ」って笑ってた。
どっから湧いてくんの、その自信。
って思うぐらい。
でも、そのふにゃふにゃした笑顔の裏で。
誰よりも心配してたのはきっと、智くんなんだと思う。
俺よりもずっと。
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.
二宮「ただいま。」
智「おかえり〜！さみーね。」
二宮「そーね。」
智「2人ともビールでいい？」
二宮「うん。」
『あぁ、うん。』
それはいいんだけどさ。
2人とも、半年間も会ってなかったとは思えねーほど普通なんだけど。
怖いぐらい半年前と変わらない会話が、俺の目の前で繰り広げられてる。
智「ニノ痩せたね(笑)」
二宮「そ？」
しかも智くん。
まだ店入ったばっかで、乾杯すらまだなのに
二宮「ガキの面倒みてたら、全エネルギー吸い取られたよね。」
智「んふふ、そりゃご苦労さん。」
俺が触れられなかった話までしてる。
智「へい、じゃー乾杯！」
『「カンパーイ！」』
音頭をとった智くんに倣って。
ニノと2人で智くんのジョッキに軽くあてた。
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卯奈(プロフ) - キュンキュンして微笑ましいお話でした。とても面白かったです！だけど潤くんはどうなったのですかね？ (2018年4月7日 23時) (
レス) id: 2ee62e6d6e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Ame | 作成日時：2017年2月9日 14時
