101. 宿題の答え N side ページ11
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あ「ねぇ、二宮せんせーは彼女いるのぉ？」
二宮「いるよ(笑)」
あ「どんな人？」
二宮「んー、そーね…」
この子は、あかりちゃん。
この病院に来て、初めて出来た友達(笑)
二宮「一言で言うと、バカだね(笑)」
あ「バカぁ？」
二宮「そ、バカ。」
この病院に来て変わった事が、"友達が出来た" っての以外にもう一つ。
「…カズ。」
車椅子で小児科に遊びにくるこの人。
二宮「どーも。」
俺が幼い頃、俺と親父を捨てて出てった実の母親に会った事。
……それぐらい。
母「今日はあかりちゃん元気そうね(笑)」
あ「おばちゃんだ！こんにちはぁ！」
母「んふふ、こんにちは。」
ずっと恨んでた。
"何で？" って思ってた。
なのに再会した時、自然に目を見て話せた。
二宮「母さんも無理すんなよ。」
恨みとか、イラつきとか、悲しみが。
全部消えた。
母「ありがとう、カズ。」
不思議なんだけど。
きっとそれも、Aのおかげなんだと思う。
母「彼女、いるのね。」
二宮「ぇ？」
母「ごめんね、さっき聞いちゃった(笑)」
時間が解決するってよく言うけど、ほんとその通りで。
母さんが出てってからの空白の時間が埋まっていった気がする。
母「お父さんは許してくれたの？」
二宮「さぁ、分かんねぇ。」
母「あの人は不器用だけど、本当に優しい人だから(笑)」
"きっと大丈夫よ" って柔らかい口調で続けた母さんを。
俺が知ってる昔の母さんに重ねた。
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"何で置いてったんだよ"
再会してから今日まで。
聞きたくても聞けなかったこの一言を、今なら口にできる気がして。
二宮「親父の事話すとき、いつも悲しそうな顔してるよね。」
母「ぇ？」
二宮「嫌いになったわけじゃねーのに、何で置いて出てったんだよ。」
ついに、全てを知る時がきた。
母「カズ…」
母「…ちゃんと全部話すわ。」
それがきっと答え。
親父が俺に出した宿題の答えだ。
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卯奈(プロフ) - キュンキュンして微笑ましいお話でした。とても面白かったです！だけど潤くんはどうなったのですかね？ (2018年4月7日 23時) (
レス) id: 2ee62e6d6e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Ame | 作成日時：2017年2月9日 14時
