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神社の近くに森を作ったらいけないと思うんだ ページ2

一桜side






陽気な祭り囃子、喧騒の中に混じる笑い声、風の吹く音、木々のざわめき、そして人の倒れる音。





手荒なナンパ男を沈めた私は縁日を行っている場所からは少し離れた森の中で綿あめを食べて彷徨っていた。






「あーあ。
不審者相手にしてたら溶けてきちゃったじゃないっすか」





ベタベタと口元にまとわりつくあめを舐めとり、蛇よけのためにガサガサと音を立てながら進んでいく。






この森の反対側に家があるから近道だと思ったんだけどな……。






あれー?と不思議に思いながらスマホを取り出そうと巾着袋を漁ってみるも家に忘れたようでとうとう帰り道が分からなくなった。







んー、困った!だけどいける気がする!






3回ほど木の根っこにつまづきそうになったところでつけていた狐面を外して横にずらし、ようやくまともな視界で辺りを見る。






すると、今まで気づいていなかったのが不思議なくらい大きな屋敷の灯りが木々の間から覗くことができた。







「おっ!あれはきっと神様の計らいってやつっすね!
これはいかなければならないってやつっす!」







歩き疲れてヘトヘトだったところにちょうどいい休憩所(誰かの家)を見つけ、喜び勇んで駆けていく私。








一瞬にして上がったテンションは止まることを知らず、そのまま家の中にお邪魔するほどにまで私を暴走させた。








「お邪魔しますっす!
誰かいないっすか!?」









男っぽい、変、と言われる口調は直さず元気100%で呼びかけるも返事はなし。








うーむ困った、と悩む暇は存在せず、ちゃちゃっと異能を使ってみよう!という結論に至った。








「”夏と花火”」








右目にスコープのように丸めた右手を当ててこの静まり返った日本家屋を見てみる。








意識を集中させると、ぼんやりと目の前の景色とは違う青みがかった映像が頭に流れ込んでくる。








それはさっき私がやっていたこととそう変わらないように見えた。








1人の男の人が別の人を殴って、蹴って、あと(自主規制)して。







そんなことを何人もの人にやっている。






そんな感じの映像だった。









ふーむ。







これがこの家の秘密かぁ。








はっきり言って関わりたくないなぁ……。








チキンな私はさっさとこの家から離れたいのだけどもう一度あの森に入っていったら次は死ぬ気がしたので仕方がないからお邪魔することにした。

探検は見つかったらおしまいなんだ→←設定



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春霖(プロフ) - 2次元大好き人間!!!さん» ありがとうございます!更新頑張らせて頂きます! (2017年8月30日 11時) (レス) id: 20a4380b24 (このIDを非表示/違反報告)
2次元大好き人間!!! - これ面白いです!!!更新頑張ってください!!! (2017年8月30日 11時) (レス) id: 6896f5a2c1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:合歓木 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2017年8月28日 20時

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