【刀剣乱舞】逃走先がヤバげな件 (ページ2)

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篠の雪side

追われながら飛び込んだ先は霧だった。

しかも夜。太刀は夜目が効かないって知ってるか？？

一気に下がった温度に鳥肌が立つ。

「何処だここ」

辺り一面の霧。そして少しの木々。

思い当たる節があると言えばあるその光景に頭を抱えたくなる。

が、その暇はない。

「1度、では終わらねえな！！」

背後からの一撃を左に飛んで交わすが、その先にも誰かがいる。

重たい攻撃は刀で受け止め、さらなる追撃は相手を蹴り飛ばすことで回避、できない！！

「い゛っ！！！」

3人もいるとか聞いてないんだが！！！

背中から腹を貫かれるというどこかで見たような構図。

腹部の守りを固くする必要性を切に感じる中、ずるりと金属が肌を切りながら引き抜かれる。

そのまま相手の首を落としてやろうかとも思ったが、俺が動くより先に敵に刀を奪われた。

はーーーー、せっかくの自由の身も、ものの数分で終わりか……。

どうにでもなれ、と半ば投げやりに敵の姿を見てしまったことを、俺は永遠に後悔する。

「これ以上危害を加えるつもりは無い。
大人しくしてくれ」

「……は？」

いや、聞き間違えるはずがない。

いくら相手の顔が見えないからって、堕ちているからって、その声が分からないなんてことはありえない。

「鶴丸……？」

なんで、なぜだ！！

どうして攻撃される？

どうして殺意が向けられる？

どうして鶯丸や蛍丸もいる？

「お前も堕ちるか、篠の雪」

雪が降る。

毒矢が飛び、罠のあるこの里は俺たちの脱出を許さない。