嘘24 ページ30
五虎退side
あれからどれくらい経ったのだろうか。
まだ日は出てないが、本丸の中からは人の動く気配がする。
僕たちがいるのは道場などがある本丸の裏手のため、ここにくる刀剣は誰もいない。
「雪羅くん！
眠いなら部屋に戻った方がいいですよ！」
船を漕ぎ始めた雪羅くんをゆすり、起こそうとするが、彼は動こうとはせず僕に寄りかかってきた。
「雪羅くん……？
大丈夫ですか？」
僕よりも赤い顔をした雪羅くんの額に手を当てると冷えた手には熱すぎて反射的に手を離す。
「ね、熱……！？
なら薬研兄さんにみせないと……。
でも本丸の中に入ったらいけないし……」
どうしよう、と迷っていると、急に雪羅くんが縁側の下から出ようとした。
「どこに行くんですか！？
部屋に戻るなら僕もついていきま……」
「だめ、です」
彼の服を掴んだ僕の手は彼にやんわりと外され、そっと縁側の下に戻される。
「そろそろ夜も明けます。
僕はこれで帰りますね！
一緒に遊んでくれてありがとうございます！」
何もない。
そう言うことにして。
そう伝えたいのか立てた人差し指を口元に当てた彼はあの温かい笑みを浮かべた。
「雪羅くん。
あの、僕のことも呼び捨てで呼んでもらえませんか？
宗三さんたちみたいに」
まるで演練で見た他の本丸の僕たちみたいに楽しそうに話す3人は、とても眩しくてとても混ざりたくて
羨ましかった。
「よーし、分かった！
じゃあごこちゃんって呼ばせてもらうね！
代わりにごこちゃんも僕のことを呼び捨てで呼んでくれる？」
「呼び捨て、ですか。
雪にい、じゃダメですか？」
「うーん……いや、大丈夫だよ！
よろしくね、ごこちゃん！」
「はい！
今度兄さんたちと一緒に遊びましょう！」
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紗月(プロフ) - アイさん» ありがとうございます！亀更新ですが頑張って書かせて頂きます！ (2017年2月19日 23時) (
レス) id: 20a4380b24 (このIDを非表示/違反報告)
アイ(プロフ) - 続きが気になります！更新待ってます！！ (2017年2月19日 23時) (レス) id: cb67ad48e8 (このIDを非表示/違反報告)
紗月(プロフ) - Zisuさん» ありがとうございます！全力で頑張らせて頂きます！ (2017年1月29日 22時) (レス) id: 20a4380b24 (このIDを非表示/違反報告)
Zisu - 面白くて続きが凄く気になりますっ!!更新頑張って下さい!! (2017年1月29日 22時) (レス) id: 56f5a041d2 (このIDを非表示/違反報告)
紗月(プロフ) - 時雨さん» ありがとうございます！更新頑張らせて頂きます！ (2017年1月29日 11時) (レス) id: 20a4380b24 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：合歓木 | 作成日時：2017年1月22日 19時
