嘘19 ページ23
宗三side
あの後、結局見習いは風呂から上がり、脱衣所で大倶利伽羅を待つようだった。
僕はと言うと早々に体を洗い、今見習いと脱衣所にある椅子に並んで腰掛けていた。
「そーざさんはお風呂に入らないんですか？」
「ぼくは夜にまた入るからいいんですよ。
貴方こそいいんですか？」
「僕は大丈夫です！
なんか怖いし！」
溺れかければそれはトラウマとして残り続けるでしょうね。
沢山の成功よりも一回の失敗の方が心には残るものですから。
「そーざさん、ここに赤い跡があるけど虫刺されですか？
痒くないですか？薬持ってますよ？」
シャツの上から自分の胸元を指差した見習い。
貴方は自分のうなじに付いている跡を知らないのですか？
「……ええ、虫刺されです。
薬は結構です」
「そっか、ならよかった！
そーざさんもナイショ、僕もナイショ！
これでおあいこだね！」
……え？
なんの前置きもなく、自然に「お前の言ったことは嘘だ」と断定した見習いの言葉について行けず、否定する事が出来ない。
なんで、この跡が意味する事は分かっているのでしょう？
なのにどうしてそんな風に笑っていられるのですか？
「貴方は……この跡がどういうものか知っているのでしょう？」
「はい！
だからナイショにしていて欲しいんです！
おーくりからさんはきっと黙っててくれると思いますから！」
その自信がどこから来るのか分からないけれど、相当大倶利伽羅の評価は高いようですね。
だからこそ、僕は信用されていないという事がよく分かる。
「分かりました。
これは僕たちの秘密です」
だから約束しましょう？
そう言って小指を立てれば、彼もその細い指を入れ絡めてくる。
ゆーびきーりげーんまん
うそついたらはりせんぼんのーます
ゆーびきった
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紗月(プロフ) - アイさん» ありがとうございます！亀更新ですが頑張って書かせて頂きます！ (2017年2月19日 23時) (
レス) id: 20a4380b24 (このIDを非表示/違反報告)
アイ(プロフ) - 続きが気になります！更新待ってます！！ (2017年2月19日 23時) (レス) id: cb67ad48e8 (このIDを非表示/違反報告)
紗月(プロフ) - Zisuさん» ありがとうございます！全力で頑張らせて頂きます！ (2017年1月29日 22時) (レス) id: 20a4380b24 (このIDを非表示/違反報告)
Zisu - 面白くて続きが凄く気になりますっ!!更新頑張って下さい!! (2017年1月29日 22時) (レス) id: 56f5a041d2 (このIDを非表示/違反報告)
紗月(プロフ) - 時雨さん» ありがとうございます！更新頑張らせて頂きます！ (2017年1月29日 11時) (レス) id: 20a4380b24 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：合歓木 | 作成日時：2017年1月22日 19時
