調子に乗らないでよ【悪女主】

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練習が始まった




選手が集まったときに

及川さんが智香ちゃんを紹介していた



定番の





「ひ、姫河智香でしゅっ!!あっ、噛んじゃった☆」


　




っというのはなく



普通に、名前を言って


普通に一言を言って終わった


やっぱり他のミーハー女子とは違う





私が教えてるときも熱心に聞いてくれて


笑顔がとても可愛くて


すぐ、仲良くなれた


　




1週間後


仕事にも慣れてきて、仕事を任せられるようになってきた



2週間後


自分で、いろんなことをしてくれるようになってきた




3週間後


練習試合があって、他校の人とも仲良くなり

バレー部員全員を名前呼び+先輩





ここまでは、よかった





かわいくて、明るくて、優しくて。

お姫様みたいな智香ちゃんは






1か月目を迎えたくらいに


急変した








「あ、先輩〜。体育館倉庫の整備を早めにやってくれって監督に言われたんですけど」

「え、じゃあ、後で一緒に……」

「ごめんなさい!!私、体育館倉庫の中、よくわからなくて……」







絶対嘘


この前、及川さんに案内されてたじゃん



そう言いたいけど


智香ちゃんに泣かれたら困るから


私がやるといった






「本当ですか!?じゃあ、私がタオルとかスポドリ準備するんで安心してくださいね」




　

少し、小憎らしい顏で言う


　




そう、一番変わったと思った点は





バレー部の男子が出てくるときに

嫌味を言うような感じで話してくることだ





「そう言えば!!私昨日英くんとご飯食べたんです〜」

「知ってます??ハジメ先輩、意外と照れ屋さんなんです」

「徹先輩に、可愛いて言われちゃったんです!!」






これらはまるで






「英くんとご飯食べられるなんて羨ましいでしょ??」

「あなたの知らない、先輩を知ってますよ??」

「徹先輩に褒められたことあるの??」






と、バカにされているように聞こえてくる



私の被害妄想だろうか

でも、言ってるときの顔は確かに



嬉しそうというよりも








貴女よりも私の方が信頼されている

バレー部は私のもの

だから、貴女は近づかないで

　



そう言った欲に塗れているように見える

どうしてそんな風になっちゃったんだろう





でも、少し考えたら何となく理由がわかった


　




そっか




バレー部の居場所がよすぎて

バレー部に依存しちゃったんだ

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