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国見side





「しーなちゃん。昨日俺らに言ったことは本当だよね??」

「はい」

「だ、だったらさ。証拠あるはずだよね??昨日話したじゃん…」





絞り出すように、語りかけるように

及川さんは言うが

椎名先輩は、黙り込む





「A先輩っ…正直に話していいと思いますよっ…

 バレー部の皆さんは、優しいですからっ…」





嗚咽をしながら言った智香


先輩を庇っているつもりなのだろう

それが、本心でやっているのか、計算でやっているのかわからないので

複雑な気持ちでその光景を見ていた




「酷いよね。智香ちゃん」




すると、先輩は俯く

先輩の声は震えていた





「本当に…どうしたら、そんな完璧な演技ができるの??」

「演技なんてしてませんよ!!」





すかさず、智香は否定するが

椎名先輩は首を振る





「嘘つかないで。私のこと嫌いだからって部に迷惑かけちゃいけないよ」

「私は、事実を言ってるんですっ!!それに、先輩のこと嫌いじゃありません!!

 むしろ、先輩が私達のことを嫌ってるんじゃないですか!!」





それに賛同している、松川さん

しかし、椎名先輩は怯むことなく話し続ける





「私が、バレー部の皆の悪口を??言うわけない。

 智香ちゃんに嫌がらせをした??なんでそんな面倒くさい事をする必要があるの??

 それに、私は嘘をつかないし、人を叩いたりしない」





怒鳴らないように我慢しているのがよくわかる

ギュッと手を握り、震えている先輩を見て思う



先輩が言っていることは、確かにどれも信じられるものだった

嘘をたくさんついたり、気に入らないからと言って嫌がらせをするような人なら

1年間、この人達とは上手くやっていけてないだろう





「でもっ…ボイスレコーダーに!!」

「智香ちゃん、貴方が一番わかってるはずだよ」





椎名先輩は顔を上げ、はっきりと言う





「確かに、私は悪口を言った。けどそれはバレー部の悪口じゃない。斉藤先生の悪口だよ」





そう言った瞬間、周りの皆…当然俺も、鳩が豆鉄砲を食ったような顏になった





「証拠もないのに勝手に――」

「証拠がない??私、そんなこと言ったかな??」






そう言って、先輩はポケットから

小さな機械を取り出した


周りの皆は聞かずも、それが何かわかった






「ボ、ボイスレコーダーッ……!?」

「ねぇ、智香ちゃん。正直に謝ったほうがいいよ??」





智香の顔がだんだんと歪んでいくのがわかった

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皐月(プロフ) - 蓮華さん» はい! (2017年1月11日 18時) (レス) id: 3b87b48c80 (このIDを非表示/違反報告)
蓮華(プロフ) - 皐月さん» 頑張ってくださいね!応援してます (2017年1月11日 18時) (レス) id: 0dcb8d2083 (このIDを非表示/違反報告)
皐月(プロフ) - 蓮華さん» ありがとうございます(´;ω;`) (2017年1月11日 18時) (レス) id: 3b87b48c80 (このIDを非表示/違反報告)
蓮華(プロフ) - 皐月さん» 変換間違えかな?って思ってたので大丈夫です!間違いはよくありますから!はい!新作楽しみに待ってます! (2017年1月11日 18時) (レス) id: 0dcb8d2083 (このIDを非表示/違反報告)
皐月(プロフ) - 蓮華さん» すいません!前回の返信では、自信を地震と変換してしまいました…申し訳ありません! ありがとうございます!新作が出た時はよろしくお願い致します! (2017年1月11日 18時) (レス) id: 3b87b48c80 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:皐月 | 作成日時:2016年11月1日 17時

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