調子に乗らないでよ【悪女主】

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智香side





「それに、久しぶりだからと言って一年半もやってきたドリンク作りを

　失敗すると思ってるんですか」






真顔でさらりと言う先輩


納得するように頷き

はじめ先輩は、謝ってA先輩の肩をトントンとたたいていた



ちょっと待ってよ

それじゃあ、私のやったことは失敗に終わるってこと??



悔しい…




悔しい悔しい悔しいｯ!!!






「え、じゃあ、どうして今日のドリンク味がちょっと違ってたの??」

「…確かに。しーながミスるわけでもないし」





や、やめて……


それ以上言わないで!!





「…誰かが小細工したとかじゃねぇしな〜」

「はは、流石に冗談きちーぞ花」






でもさ


そう続ける貴大先輩





「その可能性もあるだろ??」

「……」





いや


こんなことになるはずじゃなかった…


このまま話が進んでいくと、少なくとも私にも疑いがかかるかもしれない




A先輩のたった一言で

どうして私がこんなに焦らないといけないの!!



バレー部の皆に嫌われるのは嫌!!

疑われるのも嫌!!



頑張って表情に出さないようにしていた





「皆、落ち着いて」





そんなときに、徹先輩は笑顔で周りを見渡し

パンパンと、手をたたく







「今、こうやって話し合ってても意味ないよ」




「誰かが、いつ、どこでドリンクを作り変えたっていう証拠もない。

　しーなちゃんが、間違えちゃったかもしれない。

　不確定なことが多すぎる状況で、お互いに疑いあうのはよくない」








そう言い終わったとき、徹先輩はもう一度手をたたく




ﾊﾟﾝｯ




「はい、おしまい。十分休憩したでしょ!!練習再開するよ!!」

「ｯﾁ、今日ばかりは及川の言うとおりだ。さっきと同じで試合形式をするぞ」






ぱらぱらと返事をし

皆はコートに戻って行った



危なかった

今回は失敗で終わったけど

今後、何かの火種になるかもしれないから

良いとしよう




ドリンクは失敗

　

　




じゃあ

　

　





　

次は何をしようかな??

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