四面楚歌 ページ23
心身ともに疲労困憊の私は、やっとの思いで刑務所から自分が働いている事務所のビルへとたどり着いた
裁判所や刑務所前には多くの報道陣が並び、私の周りには考えられないくらいのカメラとマイクが集まってきた
眩しい光の点滅を次々に私に浴びせつづけ、ありとあらゆる所からさまざまな質問をなげかけてきた
『【無罪】を主張されたとの事なのですが、勝算はあるのですか？』
『1審で【有罪判決】を受けていますよね？その場合99.9%まずは無理だと思うのですが？？もちろん中村先生は御存知ですよね？』
『中で人が倒れたとの情報があったのですが、何があったのですか？？』
.
.
事務所前もまったく同じ様な状態で、入るまでにも多少の時間がかかってしまった
エレベーターにそっと乗り込み、やっと私は一息つく事が出来た
新人の私にとって、こんな経験はまるで初めてで…
どうする事が正解なのかさえ、まだ分からずにいた
そしてフラッシュの残像が目にチラついているせいか、視界が少し悪い
エレベーターが到着し、エレベーターから私が降りようとすると急にめまいが襲ってきた
辺り一面がぐらついたかと思うと視界全体が回転しはじめ、足がもつれた私は壁へと激突してしまった
そしてしばらくの間私は苦しくなり、座りこんだまま動けなくなってしまった
「っ…はぁ…はぁはぁ…」
ゆっくり目をあけると、未だに視界全体は回転していた
近くにある鏡で自分の顔をみつめると、瞳の真ん中が微かに左右に動いているのが見えた
目を閉じて、瞼の上から手でゆっくり瞳を抑え深呼吸した
そしてもう一度鏡で、揺れる瞳をそらす事なく一点を集中し私は見つめた
しばらくすると回転はおさまり、めまいがなくなった
壁にもたれかかりながら、ゆっくりと私は立ち上がった
めまいの変わりに少し吐き気を感じつつ、事務所の中へと入った
事務所の中では、電話のベルが鳴り止むことなく響き渡っていた
そしてほとんどの人間が、その電話の対応におわれている
「ただいま席を外しております…その件に関しましてはお答え出来ません」
「申し訳ありません。記者会見などの日程は予定しておりません」
入ってきたのが私だと気付くと、事務所の中にいたその全員が私を白い目で見つめはじめた
そして、事務所の所長は真っ赤な顔で私を睨みつけ『別室に来るように』と言い放った
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こじゅMAMA(プロフ) - 瀬取ぐりこさん» なかなか更新せずにですみません。お返事も遅くなりました。ゆっくりと読んでいただけたら嬉しいです！ (2020年1月18日 20時) (
レス) id: a147df293a (このIDを非表示/違反報告)
瀬取ぐりこ(プロフ) - お話の構成が天才すぎて、一気に読んじゃいました！ ２に行ってきます！ (2019年10月13日 15時) (レス) id: bdea2fdbd0 (このIDを非表示/違反報告)
こじゅMAMA(プロフ) - トランスさん» コメントありがとうございます。黒安田私も大好きです。更新遅くなったりしますが、更新頑張っていきますのでよろしくお願いします。 (2016年2月1日 18時) (レス) id: cfe8eab671 (このIDを非表示/違反報告)
トランス(プロフ) - 黒安田君好きです。カッコいいですよね。更新、楽しみにしてます。 (2016年2月1日 18時) (レス) id: fad6927b23 (このIDを非表示/違反報告)
∞ぽむりん∞ - お気になさらないで下さい！検討有難うございます！期待しています♪ (2016年1月31日 17時) (レス) id: 6e7478b2bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こじゅMAMA
| 作成日時：2013年12月17日 14時
