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逆流 ページ18
ショックで視界が白み、ぼやける。
耳鳴りがひどい。
閉めきった私は布団に包まって、ただ荒い息を吐いていた。
納得したくないけど、納得してしまう。
焦凍にぃが、私に"個性"を譲渡したという事実。
その証拠を、私は誰よりも身をもって知っている。
あの不安。
焦凍にぃの幼少期を知らない、思い出せないという途方もない不安。
冷や汗がすごい。
手足の先が冷たいのがわかる。
それなのに、私の体は熱を帯びたまま覚めない。
＿＿苦しい。助けて欲しい。
こういう時、私はいつも思い出す。
今でも間違いだったんじゃないかと思う、あの夜のことを。
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作者名：emiria | 作成日時：2021年6月12日 17時
