【ヒロアカ】ブラザー☆コンプレックス (ページ34)

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終焉ページ34

熱い痛い痛い痛い熱い痛い。

私の火力はとっくのとうに限界を超えている。

じわり、じわりと、左半身を超えて右半身にまで火傷の痛みがほとばしり始めた。

「う、ああ、あああっ、しょ、焦凍にぃっ……！」

「大丈夫だ」

私と焦凍にぃの肉が焼け焦げる不快な匂いを伴った煙が、私たちの顔の辺りに充満する。

きっとそれを吸って喉を火傷してしまったのだろう、焦凍にぃの掠れた声がする。

「お前の炎は暖かいな……アイツのは嫌に熱いだけだった……」

「なにを……言って……」

焦凍にぃの信じられない言葉に、私は焦凍にぃの顔を見上げた。

既に頬まで焼けてしまっている焦凍にぃは、それでもすごく綺麗でかっこいい。

焦凍にぃはその綺麗な顔を、穏やかな微笑に歪めていた。

＿＿ああ、そうか。

焦凍にぃは、死にたいんだもんね。

私は生きたいのに。

でも、焦凍にぃがいない世界で生きたって、今の私には意味が無い。

だったら……＿＿

一気に火力を上げる。

私はただただ、咽び泣くように「焦凍にぃ」と繰り返し叫んだ。

炎への耐性を、個性と一緒に失ってしまったのだろう。

私よりも随分と前に事切れた焦凍にぃは、今ではもうその綺麗な顔の原型も留めていない。

思えば、私の腕もそうだった。

私の顔も、そうなるのだろう。

ただただ暑くて、グロテスクな炎の中で

私たちは共に最期の時を終えた。